12/11「クリスマス論」
ということで、誕生日を記念してだいたいこの文章はどれくらいの人に読まれているんだろうかというのを集計・計算してみたんですけど、だいたい三日で30人とかですね。いやもうね、アイドルのブログがどうこうみたいな話しましたけど、規模としてはそれの何百分の一かってところですよね。コーヒーゼリーの写真なんか適当に載せときゃいいとか云ってごめん。
もうあれだね、あたしはね、こんな辺境の文章を読んでくれてる君らが大好きですよ。みんな愛してるー! そんな君たちに元気が出るこの歌を贈るよ! それでは聴いていただきましょう、中島みゆき『世情』。シュプレヒコールの波通り過ぎてゆく。
……いやもうね、いいさねあたしは君ら30人のためだけにこの文章を書いていくさ。ここを毎日5000人の人が見てくれて書籍化!夢の印税生活!とかもうそういうの目指さない。目指したことねえけど。
いや今回はそんなこと云いたいんじゃないんですよ。クリスマスですよクリスマス。
なんかさ、あたしも一応あれじゃないですか、たぶんカテゴリとしては、所謂「非モテ系」というやつになるんだと思うんですよ。いやまあたぶんもなにもそんな持って回った云い方する必要がまったくないくらい直球ストレートの非モテ系ですけども。
一般的にそういう人たちはどうもこのクリスマスというやつを忌み嫌う風習があるようでして、なんかこうクリスマス廃止とかなんとかそういうあれを云うのがそういう人たちの特徴みたいなところあるんですけども、まあこれは要するにあれじゃないですか、カップルどもがいちゃついてるのが許せないみたいなそういうあれじゃないですか。別にクリスマスそのものがどうこうとかそういうことではないわけですよたぶん。
まあね、あたしもまがりなりにも童貞ですしね、そういう気持ちはわからないではないんですよね。確かにこうなんだ、ときどき電車の中とかでも周りが見えてないくらいにいちゃついてる奴らとかいて、なんなんだ君らはと思わずにはいられないんですけど、でもまあたぶんあたしが彼らの立場だったらやっぱりいちゃつくだろうからそれくらい寛大な心持ちで見てあげようじゃないかと思うわけです。
あとねあれなんですよ、もうここを見ていただいている方にはお馴染みでしょうけど、あたしはあんまりクリスマスというやつに執着がなくてですね、一人で過ごすことにそんなに抵抗がないんですよね。
これね、色々原因を考えてみたんですけど、あたしの家ではあたしが子どものころからあんまりクリスマスだから何かということを大々的にやってきてないから、クリスマスになにかしないといけないという意識がないからだと思うんですよ。
いやべつにうちが格段に貧乏でクリスマスどころじゃなかったとか、家がゾロアスター教だからとかそういうことではなく、あたしは誕生日が12月8日じゃないですか、太平洋戦争の開戦日ですよねいやいらないだろその豆知識。あとジョン・レノンの命日。三石琴乃さんといっしょだよ。
いやまあそういうあれだもんで、つまり、誕生日とクリスマスが近いんですよ。
12月が誕生日の人なら同じ経験をしてる人もいると思うんですが、こうなるとですね、両親の中はもちろんあたしの中でも「誕生日とクリスマスがいっしょ」という扱いになるんですね。
いやもちろん明確に誕生日にじゃあこれクリスマスもいっしょだからってハッピーバースデーのあとに山下達郎を歌うとかそういうことではなく、誕生日にまあそこそこ盛大にやるじゃないですか、そうするとなんかそれでもう今月はいいよねという感じになって、クリスマスになってもこないだもうやったしいいかというそういう気分のままなわけです。
だもんで、クラスの友達とかが、クリスマスだから俺プレゼントにカセットビジョン買ってもらうんだ!とか云う話になっても、ああそういうもんなんだくらいにしか思ってなかったわけですよ。いやそれは別にカセットビジョンだからどうこうとか云う問題ではなく。ファミコンじゃなくてカセットビジョン買っちゃった市川君元気ですか。その後カセットビジョンはどうしてますか。
だもんで、クリスマスになにか盛大なプレゼントを買ってもらうとかそういうこともなく、毎年クリスマスの頃になると新聞の折り込みで入ってくるおもちゃの広告とかを見てはこれを買ったらどうなるんだろうかとイメージの世界だけで丸一日遊べる子どもができあがったわけです。たぶん両親はそういう広告を見るたびにねだられたらどうしようとひやひやしていたんでしょうけどあたしの中でそういうのはなかったわけですね。ああそうかそんなだから今になってわけのわからん妄想だけでエディタ換算で20行とか埋められるわけだな。
とまれ、そういうあれなので、クリスマスだから何か特別なことをしないと、というのが子どもの頃から育たずに来たのですね。だから別にクリスマスだから一人でいるのはつらいとかそういうのがぜんぜんないわけです。そういう意味では両親に感謝しないといけないな。お父さんお母さんありがとう。童貞だけどあたしは元気です。童貞だけど。二回も云うことないだろ! もうなんだかわけわかんなくなってきたもの。なんなのこの文章。
まあね、もちろんそりゃちょっとはクリスマスだから会おうとか、手作りのケーキを二人で食べるのとかっていうそういうあれに憧れるところはないわけではないですけど、こちらが憧れてるレベルとしてはなんかイルミネーションが二人で見たいとかそういう程度でいいのに、そういうテンションに対してなんかこうもっとみんな必死じゃないですか。クリスマスを一人で過ごすなんてとんでもないそんなものは死を以って償うべきだ、みたいなそういう風潮があるわけですよ。
クリスマス自体は別に嫌じゃないんですけどそういう空気は嫌だなあと思っていたんですが、なんか今年はちょっとクリスマス関係の宣伝とかそういうのが微妙に少ないような気がするんですよね。
いつもならもう11月の終わり頃からクリスマスだからセックスしよカンチ、みたいな今書いたところでもうどれだけの人に通じるのかわからないなあこれ30人しか見てない文章の対象をさらに絞ってどうしようと云うのかみたいな感じになってたのに、今年はそれを通り越してお正月に行ってる気がするんですよ。
テレビのCMとか見ても、おせち料理に黒豆とか年賀状にプリンタとか、あれいままでよりそれ早くないすか、例年もうちょっとクリスマスの余韻とかありませんでしたっけ、みたいなのを見るのに対して、クリスマスだからセックスしよカンチがほとんどない気がするんですよね。いやもともとそんなCMないけどな。そもそもなんの宣伝だそれ。
まあ、真面目に考察してみれば、結局正月は否応なしに気分一新しなきゃいけないからどうしてもやらなきゃいけないイベントなのに対して、クリスマスはまあどちらかと云えば贅沢家庭のイベントな感じがするし、別にそれほどでもないからやらなくてもいいかという、すごくまわりまわって不況の影響だと云えなくもないんですけど、まあそれ以外にもいい加減みんな疲れてるんじゃないのかなあという気がするんですよ。
だってさ、もうことあるごとにやれ恋人を作れキスをしようセックスしようとかそういう煽りに煽られてきたわけじゃないですか。1月は正月でセックス2月はバレンタインでセックスみたいな、もう日本全国酒飲み音頭みたいになってたわけですよ。
そんでもうそのたびに、あたしみたいな彼女がいない人とかを煽ってて、あたしらはあたしらでそれに見事に煽られてたわけなんですけど、もうそろそろいいんじゃないのマイペースで、ということにみんなが気付いてきたところも少なからずあると思うんですよね。
だってイベントあるから彼女作ろうとかおかしいもの。別にそんなもんなくたってのべつ彼女が欲しいんだもの。手とかつなぎたいんだもの。べ、べつにあなたのことが好きだからとかそういうわけじゃないんだからね!とか云われたいもの。
そういうことからいっても、不況はまあアレですけど、これはこれでいい傾向だと思うんですよ。なに別にクリスマスにいちゃつきたい人はいちゃついたらよろしい。なんの権利があってこんなに偉そうなのか知りませんけどそれはともかく、とにかくイベントだから恋人作ろうとかどこかおかしい。そんなだから、「女の子の86パーセントが15歳までに処女を喪失してるゾ!」なんていう今考えればそれどこの統計だよみたいなのを信じて焦ったりするわけですよ。そんな世界なんか滅びちゃえばいいんだ!ほんとなんなのこの文章。
というわけでですね、今年のクリスマスはいまいち盛り上がらないだろうなあという予想をしたうえで、まあいいじゃないですか一人でケーキとか食べれば。去年のクリスマスみたいに、家に帰る途中にサンタ帽かぶった店員らしき女の子が一人で誰も歩いてないファミリーマートの前の通りで寒そうに山積みのケーキを売ってるという、あああれかなあ全部売るまで店に戻ってくるなとか云われたのかなあみたいなそんなような切なさがなんともいえない光景に出会ったらケーキ買って家でまた一人でホールのケーキを貪り食うさ。そんでがんばった自分へのプレゼントとか買えばいいじゃない。
なんだあたしはやっぱりクリスマスとか嫌いなのとちがうか。
<近況報告>
> ハッピーバースデー!
君にはコンビニでカップ焼きそば買ってお湯を入れてたら半分くらい入れたところでお湯が切れることが頻繁に起こる呪いをかける!
> 今42歳だけど36歳で初めての彼女が出来て2ヶ月後に結婚しましたが。
既婚者が見ているというだけでも驚きなのに……。しかしそういうこともあるのですね。まだまだあたしなんかひよっこだってことですねきっと。
> 男×男や、男×女よりも女×女の友情の方が成立しにくいみたいですね。
なんでだろう、ついつい探っちゃうからなのかなあ。でも一番謎なのはいきなりその話をここでしようと思った君の思いつきですけども。
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