ということで、金沢なんですよ。時代はもう金沢へと移ってきているのです。もう2012年にマヤ暦の予言で日本が滅びた後の日本の首都は金沢だね。
いやね、ただ単に金沢へ行ってきました、というそれだけの話ではあるんですけども、まず単刀直入に云えばさ、東京から金沢って想像以上に遠いんですよコレが。いやまあ地図で見ても近いようには見えないから当然と云えば当然なのかもしれませんけども。
いやね、なんでいきなり金沢かってと、やっぱり日帰りとはいえどうせ行くならそろそろまた今まで行ったところのないところへ行ってみたいなあみたいなところはあるじゃないですか。
そうなると、まず北海道と四国、沖縄はまだ行ったことがないわけですけど(まあ、あと細かい島嶼部もなんですが、これはとりあえずおいといて)、北海道は日帰りで行くようなところではないし、四国は目的にすべき神社が見つからないと。なんだ結局神社かと云われればはいもうそのとおりでございます。
で、あとは中国地方の手前側(兵庫・岡山あたり)と北陸が残るんですが、北陸にぜひひとつ行ってみたいところがあって、じゃあ今回はそこを目指そうとこうなったわけです。
深夜1時に出発、外環→関越道→上信越道→北陸道と走り、富山に入ったあたりで白々と夜が明けてきてさらに走り続け、石川も抜けて福井に入ったところで高速道路を降ります。500キロ以上走って1500円ちょっとですからもうなんだかやってられませんね。
で、向かったのは
東尋坊。まあ、特に理由もなかったんですが、なんかこう海が見たいなあと思ったもので。なんかこう疲れてくると海が見たくなるのですよ。
いざ行ってみれば、駐車場がなんだかよくわからない。まったくもってよくわからない。
いやね、もちろん停めるところはいっぱいあるんですよ。しかも着いたのなんて朝の7時とかですからね、混んでるとかいうこともないですし、別に好きなところ停めたらいいじゃないってなもんなんですよ。
ところがですね、これがなんだかもうこれでもかってくらい看板に色々書いてあるわけです。
「無料駐車場」って書いてあるんだけどお店の名前が書いてあって、「停めたら店の人に云え」とか書いてあるんだけど店なんか朝だからやってないし、市営有料の駐車場もあるんだけどそこには料金徴収の人とかいないし、どうしろと云うんだってなもんです。
なんかわかんないけど一応観光地なんだしもうちょっとあのへんわかりやすくしたほうがいいんではないかなあなどと思いつつ、そのうちにじゃあもういい!ってな気分になってしまいましてですね、結局ちょっと離れた無料の駐車場に車を停めて
遠くから眺めるだけにしておきました。せっかくそこまで行ったのに。
でもまあ、遠くから見てるだけでも十分綺麗ではあったし、潮風が気持ちよかったしまあいいかと。さすがに朝なこともあって人も車もぜんぜんいなくて、散歩してるおじちゃんおばちゃんと釣りに来てる人くらいでした。
来た道を戻り、再び高速道路に乗って小松インターまで。
小松周辺はバイパスが整備されていて走りやすく、いかにも郊外の町並みな感じで、そこから白山山麓を目指してひた走ります。
30分ほど一般道を走り、到着したのが
白山比盗_社。OSによっては「刀vが変換できてない可能性もありますが、口篇に「羊」を書いて「め」と読ませます。
いやね、ここずっと来たかったんですよ。
御祭神は菊理姫。『日本書紀』には少しだけ記述がありますが、『古事記』には名前が出てきません。すんごい謎の多い神様で、たとえばこの地域に大和朝廷に仇為す存在と王国が嘗てあって、それが白山独自の信仰から『紀』に組み込まれたのかなあ、とか、色々と想像できてこれが楽しかったりもするのですが、そういう趣味をたいていのひとは気持ち悪がりますのであんまり人に云わないほうがいいよ高御君。
というようなそういうあれで、広大な駐車場に車を停めて
中に入ると、これが結構小ぢんまりしたところなんですよね。もっと大きいのを想像していたのですが、思っていたよりはずっと小さい。
まあ、これはあくまでも里宮なわけで、さらに山奥には本宮があるわけなんですけど、時期的に入山もできずに里宮だけ参拝して帰ってきました。
でもここ、静かですごくいいところです。人があんまりいないのもあるんですが、山の中で雰囲気が凄くあるので、早朝なんかはさらに気持ちよさそう。
ここで朱印帳の余白がなくなりかけていたので、神社謹製の朱印帳を購入したんですが、巫女さんが「ここ(タイトルのとこ)に「朱印帳」っていう文字とお名前を入れることができますがどうしますか」と仰ったので
お願いしました。巫女さんに名前書いてもらっちゃったぞどうだうらやましかろう。なにうらやましくないそうかそうか。あたしもそう思うよ。
駐車場は二つあって、山の上側に停めたほうがすぐに拝殿に入れるんですが、山を少し登る形の
参道が雰囲気があって素敵なので、体力があれば
駅側の駐車場に車を入れたほうがいいかも。
帰りがけに自分の車に戻ったら、近くに『東方』かなんかの痛車が停まってて、ああなんかこんなところに来てもこんなものを見る運命なのだなあなどと訥々と思ってしまいましたさ。いや別にいいんですけども。
石川ナンバーだったし地元の人っぽいですが、『東方』ってあたしはぜんぜん興味はないんですが神社とか神様とかそういうのが出てくるらしいですし、この菊理姫って謎が多いだけに物語に組み込みやすいですから、なんかもしかしたらゲームと関係あるのかも。
なんてかあれですね、どんな形であれ神社とかそういうものに興味を持ってもらえるというのは決して悪いことではないと思いますし、マナーさえ守ってもらえれば裾野が広がるのはいいことなのかなという気はします。少なくとも個人的にはやれパワースポットとか云ってる人たちよりよっぽどいいです。
ここを出てバイパスをひた走り金沢市内へ。
昼間の時間なこともあって金沢市内は少し混雑していましたが、それでも渋滞ができるほどではありません。
ていうかさ、あたしも今まで車でひたすら走って旅行に行くってんでいろいろ行きましたけど、県庁所在地でもずいぶん静かだなあというところもあればその逆もあって、金沢ってどちらかと云えば歴史街ですし前者を想像していたんですが、なんだすごい都会じゃないですか。東京でも日野市とか江戸川区とか目じゃないぞあれ。いやこんなこと云うと金沢の人に失礼かもしれませんが。いえ悪意はないんです純粋に感動しただけです。
北陸道をさらに北に抜けて、能登有料道路を北へ北へ。
なんか最初、ナビは一般道を走れと行ってきたんですが、下手にわかりにくくてもアレだなあと思って有料道路を選んだんですが。
いやね、240円とか140円とか、そういう細かい料金をところどころに料金所作って取るのはいいんですよ。いいんですけどここETC使えないのね。で、あたしの車は左ハンドルなのね。もうね、思いっきり料金所に寄せて、運転席から思いっきり手を伸ばして、さらに料金所のおっちゃんも思いっきり手を伸ばして受け渡しをするというもうこれ面倒なことこの上ない。せめて入り口と出口一回だけにするか、200円とか100円とかすっきりした値段にしてくれればいいのに。
で、走って走って到着したのは羽咋市の
気多大社です。
ここも前から気になってたんですが、なかなか遠くて行く機会もなかったので、ここぞとばかりに行ってみた感じなのですが、土曜日とは云ってもここまで来ようという人はなかなかいないらしく、人はほとんどいませんでした。
ここ、珍しいのが参拝の順路が指定されてるんですよ。お寺とかだとよくあるんですが、神社でそういうのは結構珍しいです。
まあ、基本的には立て札が立ってるだけなので、別に無視していくこともできるんですが、この順路通りに進んでいくといきなりお札とかお守りとかを売ってる小屋に入れられるという、まあなんてかしっかりしてるなあ、という気がしますね。
一応縁結びのご利益があるそうで、それをものすごいアピールするあたりもなんとなくしっかりしてるなあ感があるわけですけど。
こちらはさっきの神社に比べて大きく、ぐるりを森に囲まれていて、「
い(入)らずの森」なんて書かれててちょっとわくわくしたりもします。
もうひとつ珍しいのは、ここで働いておられる巫女さん二人の髪の毛が茶髪だったこと。いやもちろんどぎつい感じではなく、わずかに茶色かなあくらいで、言葉遣いとかも普通に丁寧(ってのも変な云い方ですが)なので特に嫌な感じとかはしませんでしたけど、まあとりあえず珍しくはあります。はじめて見た。黒髪のほうがやっぱり「ぽい」とは思いますけど。
この「気多」には「本宮」もあって、それはここから東にある七尾市にあるとのことなので、羽咋から一般県道を走って七尾まで。バイパスとかでなく、ローカル線沿いの二車線の道路でほとんど車もおらず、ゆったり流す感じで走っていきます。
七尾までは30分くらいで到着しましたが、この本宮が見つからない。ナビで見ても見つからないし、近くまで行けば看板くらい立ってるだろと思ったのにそれもない。もしかしてこれかな?ってなところはあったんですが、細い道沿いにある神社で車を停めるスペースもなく、結局あきらめて帰ってきました。こんなんばっかりだな。
再び来た道を戻って、途中から道を逸れて「
なぎさドライブウェイ」へ。
いや、前に何かで見たことはあったんですけど、能登有料道路のPAから見えたことで「ああここか」と解ったんですが、前からここ走りたい!と思ってたんです。
ええとですね、どんなとこかと云いますと、
こんなとこです。
海岸なんですよ。海岸なんですけど、砂が他のところより硬いので、4WDとかでない普通の乗用車とか観光バスでも走れてしまうのです。しかもこれが無料なんですよ。
さらに、高速道路とかではないので別に
車を停めてもいいので(あんまりへんなとこに停めるとやわらかい砂に足を取られてスタックしますが)、停めて海を眺めてたら思わず1時間くらい過ぎてました。なんだ寂しいOLかあたしは。
車がすごい汚れる(泥とかではなく、塩分を含んだ砂で)ので、錆びを防ぐためにも走行後は早急に車を洗う必要がありますが、それ以外はすごくいいです。ここももう一回行ってみたいなあってとこですね。
その後、まだ微妙に時間があったんでどうしようかなあと思ってたんですが、なんか能登有料道路のPAに「兼六園まで20分」とか書いてあったんで、ああなんかよくわかんないけどそれ行ってみようと。こういういい加減なところが一人旅のいいとこですね。
ところが、夕方の時間帯になるにつれて金沢市内微妙に混んできてるんですよ。しかもこの兼六園がまた金沢市内の中心部にあるらしく、駐車場が微妙に高い感じ。まあ、それでも一時間あたり350円ですから、奈良あたりの一回1000円よりは安いのかもしれませんが。
で、兼六園。もうここに関してはなんの予備知識もなく行ったんですが、要するに庭なんですね。
石灯篭とかあったりして雰囲気はいいし、いようと思えばいくらでもいられそうではあるんですが、いかんせんこういうものの魅力が完全にわかるほどあたしもまだ大人になりきれてないところはあるなあと思いました。つまりまあ、なんかよくわかんなかったのね。
あれなんだろうなあ、冷静に見てみると、あたしはすごく古いものは好きなんだけど、ちょっと古いものにはあんまり心踊らないんだろうなあ。いや昭和とか大正あたりは好きなんで、戦国時代とか江戸時代とかあのあたりのカンがまだないんだろうな、あたしには。
ということで、微妙に渋滞に巻き込まれつつ金沢市内から北陸道に乗り、さすがに疲れもピークですぐのPAで仮眠を取るつもりでちょっと寝たら2時間以上眠ってしまって驚いたりしつつ戻ってきましたとさ。全部で1400キロくらい走った。
アレですね、伊勢とか京都とかと距離そんなに変わらないように見えるんですが、実際の距離としては50キロくらい多いのと、山道が多かったりもするのでそれでそれで遠くに感じるのかなあなどと思ったりもします。トラックとか少ないし、そもそも交通量が少ないので走りやすくはあるんですけどもね。
なんにせよ久々の長距離ではありました。あと最後だから書くけど能登有料道路は微妙に値段が高いと思った。