ということで、日経平均が1万円を割ったりとか、ダウ平均が1万ドルを割ったりとか、なんか色々と世界経済がまた悪いほうへ悪いほうへと動いている昨今いかがお過ごしでしょうか。とかなんとかいきなり真面目な論調ではじめてみるのどうよ。それで経済の話とか一切しないの。
　いやまあ経済云々も大変ですけど、今の話題はノーベル賞ですよね。
　ノーベル物理学賞を一気に日本人が三人受賞したとかで、これはもういわゆる今年の受験の「時事問題」というやつでほぼ確実に出る類のやつだなという気もしますがそれはともかく、一気に三人ですからね、これはもう滅多にないことですよ。どれくらい滅多にないかと云うとそうだな、あたしの給料が500円上がるのと同じくらい滅多にないことですよねこれはね。あたしくらいになるともう最近は会社でもお味噌扱いの超いらん子ですからね、もうあたしを微笑ませてくれるのはここを読んでくれているみんなとまだ見ぬあたしのお嫁さんであるところの14歳セミロングの巫女さんだけだよ！　ありがとうみんな！　愛してるぜ！　だから更新遅れても「死ね」とかそういうWEB拍手を送るのやめてくれなほんとに死んだらお前むちゃくちゃ後味悪いぜ！
　いやまあこんなこと云ってるとどんどん死にたくなってくるのでそれはともかくこれはもうほんとに滅多にないことで、それくらい大変なことなわけです。
　で、物理学賞ですからね、内容は当然物理学に関することなわけですけど、要するに素粒子論とかそういうあれに関しての受賞と云うことだそうで、あたしはもう高校２年の数学のテストで４点を取って以来文系に生きることを決意した上にたぶんもう今じゃサインコサインタンジェントが何なのかも解らないだろうなあくらいの生粋の文系っ子なのであれなんですけども。
　ただまあ、なんてかな、ちょっとそういう物理学みたいなのにハマる時期ってあるじゃないですか。いやもちろんそこで物理学の基礎であるところのいろんな数式を勉強するとかそういう方向ではなく、なんかこうもっと観念的というかそういう方向に想いをめぐらせるという、ちょうど中学生がなんとなくこう北欧神話にハマってみたりするのと同じような感覚ですよね、そういう時期ってのがあると思うんです。
　例に漏れずあたしもそういう時期と云うのがあって、シュレーディンガーの猫とか重力レンズとか相対性理論とかそういうのになんかこう尋常じゃない興味を示したりするわけなんですけども、なんせ基礎がまったくなっちゃいないもんだから、概念的にしか理解できなくて理解したと思っていたものが正解と全く違うところにあるという、もうそれ物理学でもなんでもないだろ、みたいなことが起きたりするわけです。特にシュレーディンガーの猫なんて中途半端にたとえとしてわかりにくいけどわかりやすいみたいなところにあってこうなんというか中学生好きするところで、実は誤解して概念を理解している人が多いらしいんですけどもたぶんあたしも誤解して覚えているほうだと思うので説明とかはしません。いやまあなんてかGoogleとかいくらでもあるだろそんなものは。
　だいたいとりあえず「思考実験」というものの概念がまったくもって理解できないわけですから、ここを理解するところからはじめなければならんわけですよ本来は。ところがそれをすっとばしていくもんだからもうなにがなにやらさっぱりわからないというそんなようなあれですよね。たぶんその「誤解して覚えている」のは、この思考実験の何たるかを誤解したままだからこそ起きるんだと思いますけども。
　だからあれですよ、ちゃんと物理を勉強した人とかにあれはこういうことですよね、みたいなことを自信たっぷりに云ってみたところで、いやそれ違うから、みたいなあれでドン引きされたりするわけですよ。もうぜんぜん話噛みあってない。びっくりした。
　で、そんな入りからで大変恐縮なのでございますけれども、まあそれでも色々と面白い世界ではあるじゃないですか。
　なんていうか、最終的に方程式とか何とかそういう話になってくると何がなにやらですけども、基本的なところはなんてことのない疑問の答えになっていて、非常にわかりやすい話なわけです。
　例えば今回のノーベル物理学賞の人は、クオークの発見みたいなそういうあれだったと思うんですけれども、素粒子とかクオークとか云われると何がなにやらですが、あれだって、目の前にある紙をどんどん半分に切っていったら最後はどうなるのか、ということの一つの答えだと云われると一気に身近になるわけですよ。
　光速度不変の法則とかだって、ローレンツ変換とかそういうあれを出されるともう何がなにやらですけど、光の速さで走る車から光を前に発射してもその光の速さはやっぱり変わらない、とか云われると、わけはわかんないけどなんとなくわくわくしたりするわけです。
　そこからさらに発展していって、スーパーストリングス理論、とかになってくるともう何がなにやらさっぱりわからなくなりますが、どうでもいいけどこれを「スーパーストレングス理論」と云っている番組があってそれは日本語に訳すと超強い、とかそういうあれかと思うわけですけれどもそれはともかく、まあそこに行き着く前の段階というのは、実は我々が「こうなったらどうなるのかなあ」を具現化したものであるわけです。なんていうか、文系で云うところの哲学を科学的現実的に解明するというそういう学問なのかなあと考えれば、物理なんてもう鼻血が出るほど苦手でしたというあたしのような人間でも、そういうものなのかなあということがわかってくるわけです。
　学校の物理の授業とかもむしろこういうところから教えていったほうが苦手意識を持つ人が少なくなっていいのではないかなあと思わないではないのですが、先にも書いたように高校二年で理系科目すべてをリタイヤした人間が教育論をいくら振りかざしたところで全裸で痴漢撲滅キャンペーンをやるようなものですのでそれはいいとして、こうなってくると、もういろんなことが物理学で解明されるのではないかという気さえしてくるんですよね。
　意外とあれかもしれないぞ、あたしがモテない理由とかだって物理学で解明できるかもしれないぞ。なんかわかんないけど童貞力とかそういうのが見つかったりとかしてそれが高いとトップクオークが何とかとか。意味解りませんけども。実際問題としてここまでくるともうなんか物理的になにかあるとしか思えないんだよいやほんと。
　とりあえずそれの研究のためには努力は惜しみませんので物理学者の方はお気軽に声をかけてください。そういうことからすれば、なんか30歳超えて童貞の人にはノーベル童貞賞とかあげてもいいと思うんだよ。何の栄誉なのか知りませんが。