09/02「はぐれメタル論」
ということで、はぐれメタルは浪漫だと思うんですよ。もうなんかだんだん自分でも云ってることがわからなくなってきた。
最初にはぐれメタルに逢ったのは、小学校の頃にやっていた『ドラクエ3』だったのですが、もうこの頃なんてはぐれメタルが出てくるだけで気分が高揚してうひょーとか叫んでましたからね、頭おかしいとしか思えない。それに及んでうまく倒せちゃったりした日にはもう小躍りして思わずファミコン本体蹴っ飛ばして無駄にした挙句冒険の書をふっ飛ばしてみたりとなかなかに思い出深い相手です。
とまあ、ここで別に説明するまでもないと思いますけども、はぐれメタルというのは、有名RPG『ドラゴンクエスト』通称『ドラクエ』シリーズに出てくる敵キャラの名前でして、倒すと必要以上に経験値がもらえるんだけどもすぐに逃げてしまうという一種のボーナスキャラなわけです。
もちろん、倒せれば非常にお得なキャラクタということで、そういう意味での興奮ももちろんあったんですけども、それ以上に「はぐれメタルを倒した」というその事実がテンションを上げたわけですね。もうこれは一種の達成感とでも云うほかない。そりゃうひょーとか云うわけです。あたしだけか。
『ドラクエ3』のときは倒す手段がものすごく限られていて、運の要素が9割みたいな状態でしたが、『ドラクエ4』になるとこれが多少戦略的になり(それでも運の要素は非常に大きかったわけですが)、『ドラクエ5』になってその要素はさらに上がりました。
特に『ドラクエ5』になって、新しく「一部のモンスターがランダムで仲間になる」という要素が加わり、これがさらにそのはぐれメタル熱に拍車をかけました。
というのも、この「一部のモンスター」の中にはぐれメタルも入っていたわけなんですけども、これがまたこのゲーム中でも屈指の「仲間になる確率」が低く設定されていたわけです。
具体的に云うと「256分の1」という数値が設定されていて、つまり256回に1回の割合で仲間になりますよよと云うことなんですけども、これが「一回ごとに256分の1の確率が適用される」ルールらしく、256回戦えばかならず1匹仲間になるということではなく、運がよければ1回で仲間になるし、運が悪ければ1万匹戦っても仲間にならないという、ある意味でむちゃくちゃシビアなシステムなわけですね。
『ドラクエ5』は最初スーパーファミコンで発売されていて、知り合いから本体ごと借りてプレイした記憶がありますけども、そのときはそのあまりの過酷さにはぐれメタルを仲間にすることなくゲームを終えることになりました。まあ、借り物であったということもありまして、そんなに長く借りっぱなしにしておくわけにはいきませんからこれはもう仕方がないことです。ただそういう意味でむちゃくちゃ悔しかったのは記憶に残っていて、いつかはぐれメタルを仲間にするぞ、と思ってはおりました。思っていただけでしたけど。
そんな思い出深いはぐれメタルとの長きにわたる死闘ですが、もうすでに『ドラクエ』をやることもなかろうということで一種終焉を迎えると思っていたわけですが、ここに来て向こうが再戦を申し込んできました。
そうです、先だって発売された『ドラクエ5』DS版です。
『ドラクエ5』はPS2でも発売されていたんですが、タイミング的にこれをスルーしていたこともあり、実に何年ぶりというくらい久しぶりで、ストーリーもいい感じに忘れてるし、確かビアンカよりフローラだよな、という話をしたらみんなから白い目で見られたことくらいしか記憶にないので、やり直すにはちょうどいいタイミングだなと思ったわけです。いやフローラだよねやっぱりお嬢様ですよ。青髪万歳。HIPPON SUPERの「ドラクエ友の会」で総叩きだったのも今じゃいい思い出だぜ。みんなフローラの魅力を再確認してみるんだ。お嬢様ロングヘアだぞ最強じゃないか。なに幼馴染み。しらんしらん。
いえまあそんなことはともかく。
とにかくDS版が出るというので、どうせ電車の中でやるゲームもないし、ちと買ってみるかとこうなったわけです。
で、まあ、滞りなくゲームを進めていったんですけど、今度は昔みたいに時間制限があるわけでもないし、何よりあんまり早く終わらせちゃうと電車の中でやるゲームがまたなくなってしまうので、こまめにモンスターを仲間にしながら進めようかなあとこう思ったわけですね。
で、さっきのはぐれメタルよりもちょっとランクが落ちるモンスターとして「メタルスライム」というのがいて、これも仲間になるんですが確率はやっぱりはぐれメタルと同じ256分の1で、そいつを仲間にしようじゃないかと粘りまくっていたところ、150匹目くらいで仲間になってくれてですね。なんだ楽勝じゃないかとこう思ったわけです。いやまあそれでも大変な想いをしたのは間違いないんですけども。
それで調子に乗っちゃったんですね、ゲームをある程度進めて、後は敵の根城に突っ込んでボスを撃破すればゲームが終わる、というところまで来たところで、ふと昔の思い出が蘇ってきたわけです。いえ、フローラ選んで総叩きの件ではなく、はぐれメタルの件です。
今こそはぐれメタルにリベンジをすべきときなのではないか。
昔叶わなかったはぐれメタル仲間を今こそ果たして気持ちよくゲームを終わらせるべきなのではないかとこう思ったわけですね。
いえまあそれなら一回ゲームを終わらせてからにすればいいだろという当然の突っ込みもあるとは思いますけども、ダメなんですよね、一回ゲームを終わらせちゃうとものすごいテンション下がっちゃうんですよ。こりゃテンションがそれならに高い今しかなかろうというそういうあれです。はぐれメタルを仲間にして堂々とゲームクリアを迎えてこそ真のゲームクリアじゃないかと。意味わかりませんが。
というのがそもそも間違いだったんですね今考えれば。
もうね、なんての、仲間にならないことならないこと。もうびっくりです。
これを決意したときに主人公のレベルは40くらいだったんですけども、今じゃもう主人公含むほとんどのキャラが最高レベルですからね、どんだけ戦ってんだと思ったらもう既に1000匹超えててカウンターがカンストしてた。256分の1じゃなかったのか。計算上だと3匹仲間になっててもおかしくないはずなのに1匹たりとも仲間にならないというのはこれはどういう了見だ。そんなに嫌いか俺が。それともあたしの『ドラクエ5』のはぐれメタルはみんな揃って性格悪いとかそういうあれか。
そのはぐれメタルがよく出るという洞窟のほかの敵なんてとっくにカンストしてるし、はぐれメタルなんて普通の敵よりちょっと出現率が低い上にしょっちゅう逃げちゃうから普通に考えれば倒しづらいはずなんですけどもね、それをカンストしてるとかもうありえない。しかも昨日は時間あったんで数えながら倒してたんですけど、一日で150匹倒してそれでもまだ仲間になろうとしませんからね、どれだけ決心の固いはぐれメタルばかりなんだと思うことしきりですよ。
既に時間にして30時間くらいずっと格闘してるんですけども、その最後の敵の根城に行き着くまでにだいたい30時間ちょっとですからね、もうこの戦いだけでゲームの最初から最後までかかるくらいの時間かかってるとかほんとありえない。もう個別で何か恨みがあるとかそういうのでもない限り滅多にあることじゃないぞこれ。
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というわけで思い出のはぐれメタルとの戦いはまだ続いていて、これがもういつまで続くのか、このままだと時間までカンストしてしまいそうな勢いでもう疲れたを通り越してマシーンのように敵キャラを倒す毎日にもうなんかゲームをやってるんだか苦行をやってるんだかわかんなくなってきました。
しかしそういう意味でも、はぐれメタルというのは実に罪深いキャラです。フローラなんか目じゃない。子どもたちを幻惑し、挙句の果てには31歳童貞までをも幻惑するという、いやまあ一人で勝手に幻惑されてるんですけど、とにかくそういうあれですからね、よく金は人間関係を破壊するなんて云いますけども、はぐれメタルもたぶん破壊するんじゃないかと思うんですよ。よくわかりませんけども。
しかし読み返してみると別になんにも未のあること書いてないな。ただの愚痴だものなこんなものは。いや別にじゃあいつも実のあること書いてあるかと云われればこれっぽっちも書いてないわけなんですけども。
<近況報告>
> 十年来からの女友達に惚れてしまいました…。恋しくも 決して叶わぬ この想い 唯かの人の 幸を願わん
だからなぜ詠む。あたしはなにか、平安貴族かなにかそういうあれか。それともあたしがわからないどこかに面白が隠されているのか。とりあえず恋愛マスターからのアドバイスとしては告白しちゃえば? 31歳童貞からのメッセージだ。
> 『日本人離れ』って言い方、なんかムカつきません?まるで日本人が劣等民族みたいでキライです(怒)
いやいや、逆に考えると、そういう奥ゆかしさが日本人の美徳なのかもしれませんぜ。卑屈なだけだとは思うけど。まあ体格とかはモンゴロイドである以上しょうがないからなあ。
> まさかの短期間更新
しかも三連続ですよ奥さん?
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