5/20 「秋葉原論」
ということで、だんだんと月刊更新になりつつある今日この頃ですが如何お過ごしでしょうか。期待されないというのはいいものですねいやほんと。
ということで秋葉原です。なんかもうさ、最近はテレビつけると秋葉原がどうとかやってるんだもの。
お前らそんなに他に報道することないのかと思うことしきりですけども、まあ、なにか面白おかしく映るものを探すのがテレビの使命みたいなところもあるんでしょうし仕方がないんでしょう。
秋葉原でバカなことしてる人たちってのは、ある意味でむちゃくちゃわかりやすいですからね、一目見て「バカだなあ(悪い意味で)」ってのがわかるくらいのもんです。
で、かつては秋葉原の町で、古くのコンデンサーとか売ってる時代イメージの秋葉原世代にとっては害悪以外の何者でもない会社に勤務していたわたくしでございますけれども、秋葉原という町を自分の町だと思ったことは一度もありません。
自分の町、というのは別に千代田区の区長になるとか千代田区を日本国から分離独立してそこを独裁支配するとかそういう類のことではなく、っていうかそれだとバチカン市国みたいになっちゃうじゃないかというさらにどうでもいい突っ込みもとりあえずはおいとくとして、なんとなくあるじゃないですか、自分のホームタウンに帰ってきたような感覚というか。駅に降りた途端に安心できる感じというか。
秋葉原は大学時代にも散々行きましたしそこで仕事もしましたが、それでも最後まで好きになれない町ではあったのです。
だって、あたしが働いていた時代なんて、まさに誇張でもなんでもなく「オタクの町」でしたからね。エロゲーをぱんぱんになるまで詰め込んで、そこからキャノン砲よろしくポスターなんかが何本も突き出てるリュックを背負ったメガネにバンダナにアニメキャラTシャツに穴あきグローブなどという、お前は何だそれは漫画の中のオタクキャラか、みたいなのが普通に町を闊歩していたようなあれでして、そんなもんどう考えても好きになれるわけないだろ。
今のアキバの惨状は散々伝えられているところですので今更敢えてなにか云うようなところでもありませんが、まあ、よっぽどの用事がない限り行きたくないですよねえ休日には。アキバ四天王とかバカみたい。四天王って。
歩行者天国なんかやめちゃえばいいのにと思うんですけども、一般の人のことを考えるとそうもいかないのが実情、といったところでしょうか。
でも、「昔のアキバはよかった」的邂逅はあんまりありません。だって、昔のアキバは昔のアキバでよくなかったもの。あれはあれで居心地が悪いというか、なんだかいたたまれないものを感じるというかそういうあれでしたし。
ただまあ、その前の電子部品の町や青果市場の町(ここまで来るとなかなかお年を召した方ということになりますでしょうが)であるアキバが好きな人にはアレですけど、わたしが一番好きだった頃は、オタクの町と電子部品の町が半々くらいで混じってた頃なんですね。
あたしだっていちおういっぱしのオタクですし、やっぱりその、オタク的なものが並んでいるところ、というのはありがたくはあるんですよ。でも反面電子工作の類とか中古パソコンなんてのも大好きなわけで、裏道に入るとそういうわけのわからんものが山積みになっているあの光景が大好きだったわけです。ノートパソコンの液晶だけはぐったやつとか1000円とかで売ってたもんな。何に使うんだよ。
ところがまあ、いつの頃からかオタクがカネになると気づいた人々がアキバに流入して、手軽に開けるメイド喫茶なるわけのわからんものが蔓延し、それを見たさに観光客が集まり、メイドがいるならコスプレしてもいいんじゃね? みたいなのでTPOをわきまえないコスプレイヤーが集まり、それを撮影する連中が集まり、撮影されたい売れない自称アイドルが集まり、ただ単に目立ちたい奴も集まり、最終的には汚ねえケツ見せて逮捕という、自制の効かない学級崩壊した小学校のような展開が繰り広げられていたわけです。ろくなもんじゃない。
繰り返しますが、オタクの集まる町に戻せとは云いませんし、あの頃はよかったなどと云うつもりもまたありません。あの頃に戻ったら戻ったでまた別の意味で不快になるでしょうしね。
でも、今の何か勘違いした連中が集まる休日の歩行者天国よりも、まだあの頃のほうが少しは過ごしやすい町だったよなあ、というのはあります。
何ヶ月か前に、ゲームの深夜販売というのを秋葉原の主要各店舗が行ったことがありまして、それに挨拶とかで行ってきたわけなんですけども、そこはまさに「あの頃のアキバ」でした。
各店舗を回って特典を集め、ソフトがいっぱい入ったリュックを背負って走り回るオタクの人とか、どさくさにまぎれて配布されているゲームのデモの行列に並ぶ人とか、「ゲームが好きなオタクの人」だけが集まっているそのお祭り感はまさに「あの頃のアキバ」以外の何者でもなく、それが妙に懐かしかったのが印象的でした。
ひとつ確実なのは、「今の秋葉原は狂乱している」ということでしょう。
ちょうどバブル時代の日本のように、周りが見えなくなっている一部の人々によって秋葉原といわゆる「アキバ系」という言葉に代表されるオタクの人々へのイメージが固定化し、それが報道されることでさらに加速されるという、「よくない循環」が続いています。
少なくともネットで見て回る限りでは、あの歩行者天国の惨状をよしとする人というのは圧倒的に少数な気がします。ネット上で、規制は表現の自由の侵害だ! などと叫んでいる人というのは寡聞にして見たことがありません。
以前も何か別の項目で書いた記憶がありますが、自由は義務を果たしてはじめて得られるものです。果たして、公共の道路を占拠して行うパフォーマンスや、あるいは性犯罪そのものの撮影会が、公共のための「義務」を果たしているかどうかを、彼らは一度考えてみるべきではないかと思います。そして、自分自身が面白おかしく「こんなバカな人がいるんですよ」という扱いで報道されていることに、いい加減気づくべきではないかと思うのです。
全体的に、今のアキバは、昔以上にモラルが低下しているような、そんな気がしています。昔は昔で、平気でエロゲーショップが外に向かってエロゲーのどぎついデモを流していたり、はたまた店の看板におっぱいほん出した女性の絵を描いてみたりと決してモラルの高い町ではありませんでしたが、今はそういった方面よりも、「もっと目立つために」という、さらに厄介な方向性を目指したモラルの低下が目立つのです。
先の歩行者天国での惨状もそうですし、店舗にしても、平気でドラゴンボールとかジョジョとかの漫画をコピーしてセリフをコラージュしたものを店頭に貼って商品アピールをする。PCショップとかでもよく見ますが、書店でこれをやっているところがあるというのは、なんというか呆れるばかりといったところでしてこんなもの面白ければなんでもいいのかお前らはと突っ込みたくなる気持ちでいっぱいですよ。
とかなんとか真面目なことを書いてみるというのはどうだろう。いやだってあんまり更新しないのもアレだしさあ。
<近況報告>
最近ゲームレビューのほうばっかり熱心に更新してたので、という云い訳はダメですか。ダメですねすみません。
まあゲームレビューって一所懸命更新してもぜんぜん反応ないコンテンツの代表なんだけどね! それこそ誰か見てる人いるのかゲームレビュー。ここ以上に誰にも見られてないんじゃないのか。別にいいけどさ。
『狼と香辛料』を今更見ましたよ。面白いじゃないかこれ。まだDVD一巻しか見てないですけど。
でも見てて一番最初に浮かんだ言葉は「わっちわっち詐欺」だった。ごめん。
あまりに間空きすぎて、いただいた拍手コメントの一部が消えてしまいました。すみません。これからはもっとちゃんとします。
> ニコ動とか好きですか
仕事柄アカウントは持っていますが見ることはほとんどないですねえ。まして自分で個人的に見る、というのはまずないです。いまいち面白さがわからない。
> WEBラジオとかやりませんか?
いちおう聞くけどもほんとに聴きたいかい?
> メール届いてますか?************@hotmail.comです
あー、すみません、トップに書き忘れてた。SPAMが増えてきて対処しきれないんで、yahoo以外にもhotmailとか代表的なフリーのメールアドレスからは届きません。申し訳ございませんが、プロバイダー等のアドレスから送ってやってください。
> 女装している訳でもないのに何故空手や剣道の呑み会で女扱いされますか?
それはあれだよ、よくショタ漫画とかであるじゃないですか、ああいうあれですよ。どうでもいいけど「空手や剣道の呑み会」という言葉からなんかすごいハードな呑み会を想像した。
> ベギラゴンは使える様になりましたか? by27歳童貞
トヘロスくらいしか。これがまた女性によく効くんだ。
> 日中会談で日本はパンダをレンタルすることに成功したようです
ほかに云わなきゃいけないこといっぱいあるんじゃないかなあって気はしますけどね。あの総理じゃそれでいっぱいいっぱいでしょう。何やってんだかって感じですわな。
戻る