Rumble 〜バンカラ夜叉姫〜 (ペンギンワークス)
項目 | シナリオ | 絵 | システム | 音楽 | 総合 |
ポイント | 4 | 4 | 1 | 3 | 8 |
シナリオ:
原画:
音声:
主題歌:
|
とかく「泣きゲー」とも呼べるような、いわゆる感動させる18禁ゲームが多くなってきている中で、その流れに真っ向から立ち向かうかのような作品です。基本的には一本道シナリオになりますが、とにかく全編パワーのあるギャグとパロディの連続。といっても、いわゆるオマージュとしてのパロディではなくて、ネタとしてのパロディです。キャラクタの名前や設定から、「猪野 健(ワープ番長)」だったり、「ビリィ・ゲイチュ(システムフアンテー大学付属皇校)」だったりするあたりから察していただけるでしょうか。シナリオもそれに負けない不条理とギャグの連発。これはもうここでいろいろ言うよりもやっていただくのが一番解りやすいと思いますが。何人もいるキャラクタも一癖二癖あるキャラクタばかりで、とにかく印象に残ります。表情も豊かなので見ていても飽きません。ギャグの影に隠れてしまいがちですが、キャラクタの見せ方も今までにやったゲーム全体と比較してもかなりいい感じです。
ですので、逆にそういうノリが苦手な人はちょっと敬遠したほうがいいかもしれません。同人ソフトの「Kanoso」なんかもこんな感じですが(解らない人はKey系の同人ゲームに詳しいお友達に聞いたりなんかしてみてください)、あれよりもあれよりももう少しネタとしてシュールというか徹底的です。ネタが解らなくても、勢いとテンションで笑わせてしまうようなパワーはありますが、ノリだけはどうしようもありません。私に限って言えば、物凄く笑わせていただきました。
ただし。システムは凶悪以外の何者でもありません。フルインストールするとCDがいらなくなるというのは手軽でいいのですが、まずセーブが章の区切りでしか出来ず、その章も長かったり短かったりするので、まったく意味のないセーブポイントが存在したり、その逆に一旦セーブしてからいくつも重要そうな選択肢が出てくるにも拘わらず、この間セーブが出来なかったりと極端です。セーブできる数も5箇所しかなく、これも明らかに不足してます。
また、シナリオを飛ばす読み飛ばし機能ですが、これが「CTRLキーを押してからマウスをクリックし、CTRLキーを押している間だけ読み飛ばす」という感じになっています。これがどういうことかというと、読み飛ばしている間はずっとCTRLキーを押しっぱなしにしておかなければならないということに他ならないわけです。読み飛ばし速度も決して速いわけではないので、面倒なことこの上ありません。
CGモードが存在しないというのも勿体無いですね。個人的に好みの絵だということもありますが、今のゲームにはほとんど標準装備みたいになっているわけですし、絵が見たい人だっているでしょうから、アップデートの形でもなんでも追加してほしいものです。
システムの悪さを除けば、見所に満ちた作品なのではないでしょうか。こういうノリが好きな人になら、安心してお勧めできる作品です。
戻る