光を… (LiLiM)
項目 | シナリオ | 絵 | システム | 音楽 | 総合 |
ポイント | 3 | 3 | 3 | 2 | 6 |
シナリオ:
原画:
音声:
主題歌:
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-溶け込んでしまった「泣き」要素-
視力を失ってしまった主人公の物語で、主人公は目が見えないので、当然のようにそこに出てくる画面は主人公の想像の絵です。そういう表現の仕方そのものは物凄く新しくて、それだけに今までになかった表現の仕方が用いられています。なんですが、残念なのは、どうもこの状況を生かしきれていないという感じがします。原因はいろいろあるのでしょうが、まずちょっと文章のテンポが時々急に悪くなるのがひとつと、もうひとつはキャラクタの個性というか特徴というか、そういうところがイマイチう薄いのが原因なんではないかなと。キャラの個性ってのはなにもアクの強いキャラのすみわけが行われているということではなく、それよりも寧ろ、どこかで見たようなキャラが、どこかでみたような行動を取ってしまうところに起因しているように思います。キャラが似たようなものになることは別にいいんですが、それが同じような行動を取ってしまうと、これは物語そのものが埋もれてしまうわけです。
このゲームも、はっきりと「泣きゲー」になろうとしているのは伝わってくるのです。で、シナリオも結構そっちに振ってあるんですが、どうもそこから先が続きません。一言で言えば「印象に残りにくい」んですね。
試みとかが新しいだけに、「惜しい」作品だと思います。
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