ALIVE (WITCH)
項目 | シナリオ | 絵 | システム | 音楽 | 総合 |
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ポイント | 2 | 3 | 3 | 4 | 5 |
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シナリオ:
原画:
音声:有
主題歌:
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-思想の先走り-
この「ALIVE」、「こういうテーマのゲームが作りたいんだ!」という考え方は痛いほど伝わってきます。ですが、あまりにもなんというか、偉そうな言い方をすればいろいろなところで洗練されていないという感じ。例えばテキストの表示ひとつとっても、最後の一文字だけが次のページに改行されたりするし、「、」や「。」を一切使わないで展開していくので、読みにくくかつテンポが悪くなってしまっています。
しかも、書き込まなければいけない大切なシーンがこれでもかというくらいあっさりしていたり、エンディングなんかもええ、これで終わりなの?っていうくらいあっさりしてたりして、とにかく非常に薄味なのです。テーマそのものは「加奈」と被る部分が多いので、これにインスパイアされている部分がいくばくかあるのかどうかわかりませんが、「加奈」のような書き込みもなく、ただとにかくあっさりと進行していって、あっさりと終わります。物語のキーになるキャラの久遠ですら、もはや「いつのまにか終わっている」という感じで。
エンディングというようなものがないというのも一つの原因だと思うんですが、それにしても全体的にもうちょっといじってやるべきだったんではないかな、と思います。なんというか、ねちねちと書いてやりさえすれば、ここで感動するのになあ、というようなシーンがあまりにも多すぎです。
泣かせたい、泣いてもらいたいというオーラは感じるんですよ。で、そういうゲームにはこちらもそういう態度でゲームに向かうわけですが、それでもこのゲームは感動するまでに到ることが出来ませんでした。ああ、このへんから感動的なところがきそうだ、というところまで行っても、感情が入る前にそのシーンが(へたすればゲームそのものが)終わってしまうのです。
キャラクタはどこかにいそうでどこにもいなかったタイプですし、なかなか見所は多いんですが、そこがなにより惜しいですね。次回作に期待、という感じです。
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