富士山本宮浅間大社


 式内社。浅間大神と木花佐久夜毘賣を主祭神に、相殿として佐久夜毘賣の旦那さんであるところの天津日高日子番能邇邇藝命と父親の大山津見神を祀る、全国の浅間の総本社です。山梨あたりの特に年配の方はこの浅間大神を「おせんげんさま」と特別に近い関係として崇拝しているのが見られ、富士山と浅間の関係の深さがうかがえますでしょう。山宮浅間神社に対して「里宮」として、富士の雪融け水が湧く池のあったこの場所が選ばれたというようなことらしいです。
 山梨方面からだと河口湖インターを降りて国道139号線をひたすら富士宮市街方面へ走っていくと、鳥居と木に囲まれた大きな境内が目立ちますのですぐにわかるでしょう。東名なら富士インターからやっぱり139号線を北上してください。正月とか祭りのときとか以外はそんなに混雑しているわけでもなく、大きな駐車場がありますので車で行っても困ったなあってことにはならないでしょう。駐車場は基本的には有料のようですが、駐車場の担当の人によっては「参拝ですか?」と聞いてくる人もいて、この場合はそうだと答えるとおそらく参拝の人は15分(20分だったかも)は無料、と云ってくれます。市街地のど真ん中にあるので、地元の方が買い物のときなんかも使うんでしょうね。どっちにしても200円とかなんでそんな気にするようなあれでもありませんが。
 まずはなにはなくとも浅間造という独特の本殿が目立ちます。二階建てなんですね。市街地の真中にあってもあんまり騒々しさを感じさせないのはどこの神社でも割と共通しているんですが、ここもそんな感じで。さらに湧玉池にはカモがいっぱいいるんで、こいつらを見ているだけでも軽く一時間はつぶせます。いや、個人的にお気に入りの場所なんですよ、ここ。
 祭神が木花佐久夜毘賣ということで境内には桜の木が多く植えられており、シーズンになると相当綺麗なんじゃないかと思います。
 富士山の雪融け水を水源とする池で、そのせいで水はいつでも非常に冷たいです。そのまま川に流れ込んでおり、夏場はその川で子どもたちが遊んでいたりとかもします。普段は妙に人に慣れたカモが泳いでいて、池に近寄るとエサをくれると思うのか何気なく集まってきたりしてなかなか楽しい光景ですね。「禊祓所」の看板が立っていたりもするので、神宮の五十鈴川のように、まあそういうような役割も果たすのでしょう。
 お守りにはやはり鎮座坐します富士の山が。裏側には「淺間大社」の文字があります。綺麗なお守りですよね、これ。


戻る