前から。今のマツダ車の特徴である「五角形デザイン」がなんとなく感じられます。NA型ではヘッドライトがリトラクタブルでしたが、安全面の問題からかこのNB型では固定式に変わりました。それでも、相変わらずオールドブリティッシュスポーツの雰囲気はなんとなく残っています。ヘッドライトが左右に追いやられている分ワイドに見えますが、実際には5ナンバーサイズ。個人的には、NA・NB・NCロードスターの中で、もっともまとまったデザインなのではないかと思います。 | |
NA型から大きく変わったフロントデザインに比べて、リアのデザインはNA型からほとんど変わりません。センターでわずかに盛り上がったトランクフードのあたりにマツダデザインのまとまりを感じます。ウイングなどがついていないほうがデザイン的なまとまりはよさそうです。 幌についている後ろの窓は、NA型ではビニールでしたが、これがNB型からは熱線デフォガ入りのガラスになりました。NA型ロードスターがどうだったかは知りませんが、以前に乗っていたビートもここがビニールで、頻繁にオープンにしているとすぐに曇ってきてやがてまったく見えなくなってしまいます。そういう意味でここがガラスなのは非常にありがたいです。実際、これのおかげで後方視界は非常に良好です。 |
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オープンにするとこんな感じになります。やはりオープンカーは、クローズドよりもオープンにしたほうが形としてはサマになりますね。フロントからリアにむかってわずかに盛り上がっているスタイルなど、オープンにしたときに余計に際立ちます。さすがにこの状態だと視界も抜群で、小回りのきく取り回しと相まって細い道でも恐怖感はありません。 | |
サイドビュー。ドアの位置がかなり低く、オープンにしたときにドアの窓枠に肘を置けるデザインで、後ろに行くに連れてゆったりと上に上がっていくデザインになっているのがよくわかるのではないかと思います。また、普通の車と比べて視点がかなり低めに抑えられているので、スポーツカーとしての演出としてもよくできていると思います。ドアの前部分、ミラーの前には小さな三角窓があり、これがまたピラーによる死角をうまくカバーしていて、初心者にも非常に運転しやすい車になっています。 | |
ちょっと見づらいですが内装はこんな感じ。レンタカーなので、取り外し可能な無骨な後付ナビが付いていますが、全体的には非常にシンプルです。操作に戸惑うようなボタンは一切なく、見てすぐにわかるようなシンプルな感じ。それでいて、安っぽさはそんなにありません。 | |
センターコンソールも、オーディオとマニュアルエアコンだけの至ってシンプルな構成です。この車には、当時オプションだったBOSEのサウンドシステムが取り付けられていました。ですが、さすがに古いだけあってCDの音飛びがひどく、ちょっとした段差ですぐに音が飛びます。ついでにAMラジオはまったく入らない状態。音質のほうも、オープン状態で走る分にはそのありがたみはそんなに感じないかも。 このエアコンの下に小さな小物入れがあるんですがこれが結構優秀で、ここに高速道路の通行券を入れたままフルオープンで高速道路を走っていても、風の影響がまったくなく、どこかに飛んでいってしまう心配がありません。まあ、ホントはちゃんとセンターコンソールの中に入れておいたほうがいいとは思いますが……。 |
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メーターもきわめてシンプルです。それでいながらこのあたりもまたちょっと古い外車のスポーツカーのような上品さがあって、見易さとともに悪くありません。オープンカーの場合、メーターを含めた内装も「見られる」ものになりうるわけで、そのあたりも考えられてデザインされているのでしょうか。 | |
あんまり按配のよろしくないノーマルシート。座面が不足していることと、クッションが極端に柔らかく、長距離を走っていると疲れやすいのが欠点です。左右のサポート性は結構しっかりしているので、山道なんかをハイペースに走っても、それほど極端に体を持っていかれるわけではないのは悪くないんですが。 | |
トランクははっきりいって狭いです。奥行きはそれなりなのですが、高さが圧倒的に不足しており、あまりたくさんの荷物は入りません。とはいえ、二人分の荷物を入れて旅行に行くくらいならばまったく問題なく入るとは思いますので、それほど困ることはないでしょう。クローズド状態ならば幌収納部がそれなりの広さの荷物置き場にもなります。問題は買い物で大きなものを買ったときで、こうなるともうオープン状態にして幌収納部の上に置くしかありません。 もちろん、リアにエンジンのあったビートよりはぜんぜん実用的なのですが。 |
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5速のマニュアルシフトです。1600ccのモデルは5速ですが、これが1800ccになると6速になります。 非常に気持ちよく、スコスコとギアが入るので、運転する楽しさをいっぱいまで味わえるシフトです。このギア、なぜか3速でのカバー範囲が広く、街中ではほぼ3速で事足りてしまうでしょう。逆に5速はほとんど高速道路専用といった感じです。クラッチもほどほどの重さで、運転している感覚を味わえる楽しさのひとつがここにあると云っても過言ではないでしょう。6速ギアも味わってみたくはありますが、この1600ccのエンジンならば、5速のギアでも十分に楽しむことができます。1600ccになるとさすがにちょっとトルクが細いので、特にハイスピードレンジの山道なんかだと積極的にギアチェンジをすることになるのですが、それが苦になりません。 | |
キーレスエントリーは、これでドアのロックと解除、さらにトランクオープナーまでついています。トランクを開けるレバーが奥にあることが多いオープンカーにおいて、キーレスでトランクが開けられるのは便利です。 | |
1600ccの直列4気筒で、125馬力を出すB6型エンジン。もともとファミリーカーに使われていたエンジンの味付けを変えたものなのだとか。その割には、回していくと結構いい音をさせてくれます。 事実、125馬力というのは数字的にはちょっと非力さを感じさせますが、車体の軽さもあってそれをほとんど感じさせません。もちろんサーキットに持っていったり、本格的に走りこんだりするとなると話は変わってくると思いますが、普通に高速道路やワインディングロードで走るのであれば、若干下のほうでパワーがない以外、それほど力不足を感じるといったことはないと思います。これならば無理して(と云っても、もはや中古価格にそれほど差があるとも思えませんが)1800ccのモデルを購入することはないでしょう。もちろん、長距離の高速道路を走ることが多いのであればもうちょっとパワーがあったほうがゆったりは走れると思いますが。 燃費はさすがにいいです。元気よく振り回して遊んでもリッター10キロ程度。レギュラーガソリンでいいのも助かるところです。 |
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タイヤは14インチで、こんなところでも16インチを穿く1800ccとの差別化が図られています。格好を気にする向きにはちょっと気になるところでしょうが、普通に乗り回す分にはまったく問題ありません。むしろタイヤが安い分だけ気軽に走りこめるわけで、こちらのほうが却ってよいのかもしれません。 |