大型自動二輪運転免許取得記録
<入所>
なんとなく「大型二輪免許が欲しいなあ」と思い、WEBで調べて家の近くの葛西橋自動車教習所へ様子を見に行ってみました。
とりあえず施設は新しいし、バイクの駐輪場はあると。ただし車の駐車場はなさそう。家からバイクで20分くらいで来られるのは有難いなあ、などと思いつつ、受付に申し込み用紙だけ貰いに行こうと思ったんですね。
そしたら受付のお姉さんがなんかやたらと丁寧に説明をしてくれましてね。
今日申し込みされますか、と云われたんですが、ホームページ上にあった「このページをプリントアウトして持ってくれば2万円引き」というキャンペーン(を、このときちょうどやっていたのです)を使って入所したいんで、また改めて来ますという話をしたらお姉さんちょっと考えて「そのページを見ていただいていることがわかってますので、プリントアウトなしでも値引きはしますよ」と云ってくれまして。
本当はこの日は様子見だけの予定でしたけど、まあ、どうせ近いうちに入所するんだし、だったら入所だけでもさっさと済ませておいたほうがいいかなと思ってその場で書類書いて入所してしまいました。
そのとき、「安心パック」という、つまりどれだけ補習や試験に落ちても料金が変わらないオプションを一万円ちょっとで付けられますと云われてちょっと悩んだのですが、今までそんなにたくさん補習になったことないしまあ大丈夫だろと思って結局つけず。
その後、同時に入所した二人(その二人は普通二輪でした)と一緒に、服装やら予約のシステムなどについて説明を受けます。滑り止めの付いているグローブを持ってきてくださいとか、長袖長ズボンでとか、くるぶしが隠れる靴で、とか。普通二輪の時と同じですね。
これが終わったあと、普通二輪は「入所式」とかなんとかいろいろあって今日はもうそれに間に合わないらしいんですが、大型二輪はそれがなく、いきなり適性検査からで、それならちょっと待ってもらえれば今日これから間に合いますけどどうしますか、と云われたので、まあそれならと受けていくことに。
適性検査って、教習所で免許を取ったことのある方なら覚えがあると思いますが、なんかよくある心理テストみたいなやつです。
別に成績のいい悪いもないですし、学科がないのでこれを使う予定もありませんので適当に。試しに「誰かがいつも自分を悪く云っている」みたいな項目にマルつけてやろうかとも思いましたが、とんでもない結果が出てもアレなのでそれはやめておきました。
一時間くらいそんなことをやって終了。帰る前に予約機を見てみたら、平日の会社に行く前の時間の予約が取れたので、そこに初日の二時間を予約しておきました。
普段バイクに乗るときは普通の毛糸の手袋をして乗っていたんですが、これだと「滑り止めのついた」という条件を満たさないので、後日二輪用品専門店で、たまたまワゴンセールで叩き売られていたグローブ(1200円でした)を購入。
滑り止めのついた軍手でもいい、という話ではあったのですが、軍手だと寒いだろうなあと思ったのと、どうせ後から使えるし、ということで。
<一日目> 残り12時間
初日一発目。寒いので朝早く起きるのが辛いです。
とりあえず教習所に到着し、配車手続きを済ませます。
葛西橋自動車教習所の場合、連続で予約をとっても、一時間ごとに一度受付まで戻る必要がるのでちょっと面倒です。
バイクの待合所で、プロテクターやらなんやらをつけて教習開始を待ちます。何が緊張するってこの数分間がめちゃくちゃ緊張するんだよなあ。
体操が終わって教習開始。ここはどうやら、一人につき教官一人がつくというのが基本のようです。
まあ、普通二輪はもう持ってる人が前提の教習なので、「ここがクラッチでこれがアクセルで」みたいな説明はなく、いきなり引き起こしです。倒れてるバイクを起こすアレですね。
これはまあ、普通二輪のときより重いなあと思いはしたものの、思ったより大変ではありません。まあ、実家で乗ってたのがフュージョンで、普通のバイクよりでかくて重いから、ある程度重さに慣れてたところもあったのでしょう。引き起こし、センタースタンドがけも普通にこなせました。
最近、教習所の二輪教習では、エンジンオフの際にメインキー以外にキルスイッチも併用してエンジンを切るようになっているらしく、「まずキルスイッチでエンジンを切ってください」と云われたのですが、教習中はそれを忘れても特になにも云われることはありませんでした。
で、乗車。ここではじめて750ccのバイクに乗るわけですが、さすがに一回り大きいだけあって足つきは格段に悪く(あたしの足が短いのもあるんですが)、何より重い重い。最近はカブ90にしか乗ってないので特に重さを感じてしまいます。
ただ、走らせてしまえばそんな重さは感じません。パワーとトルクがあるので、普通二輪よりも発進や加速は楽なくらいです。
取り回しには苦労するのかなと思ったんですが、クランクを通らせてもらってみても、特にそんなこともなく。むしろ、ローギアのまま半クラッチとリアブレーキだけでゆるゆる進めるので非常に楽です。
とまあ、一時間目はこんな感じでぐるぐると走ったり停まったり。ブレーキはフロントとリアをいっしょにかけるとかそういう基本事項ですね。感覚を掴んでもらおうということなんでしょうか。
課題らしいものといえば、「目標に合わせた停止」というもので、40キロから三回のポンピングブレーキでパイロンポイントで停まる、というもの。
それも、「いち、にい、さーん」という三回目が長いブレーキで止まるのではなく、三回のブレーキができるだけ均等になるようにということでした。最初の何度かは戸惑いましたが、慣れれば簡単なものです。検定課題ではありませんが、一段階のみきわめの課題ではあるそうなので手は抜けません。まあ、普段バイクに乗ってれば、それほど意気込むほどのものではありませんが。
終わってからは、さしあたりニーグリップが甘いのと、ブレーキレバーを指二本で握る癖を指摘されました。こういうのって普段乗りの癖がモロに出るから、普段の運転から意識して四本で握るようにしとかないとダメですね。ニーグリップは……カブじゃできないから仕方がないよなあ。クセになっちゃってるんだろうから矯正しないと。
二時間目も引き続き。すでに結構クラッチを握る握力が落ちかけてましたが予約なので仕方がありません。
一度カウンターまで戻って、また別の教官にチェンジ。
今回の教習中、一度だけしか同じ教官に当たることはなかったのですが、その「一度」がこの二時間目に担当していただいた方でした。この方に二段階のみきわめを見ていただくことになるのですが、それはしばらく先の話。
二時間目以降は、「ウオーミングアップ走行」と云って、最初の5分程度一時停止や優先などを無視してコース内を走り回るという時間ができました。この時間だけは、四輪の教習車も停車して二輪優先になります。
二時間目は、一時間目の走行にちょっとテクニカルな要素が加わります。
と云っても、要するに「タイムはとりあえずいいとして一本橋とスラロームの練習」というものなんですが。
一本橋は普通二輪免許を取ったときに得意だったんですが(この油断が後から大きな障害になります)、スラロームはできるかどうか不安でした。車体が重いし大きいし大丈夫かと。
とりあえずそろっと突っ込んでみるものの、アクセルを開けるタイミングとかはさっぱり掴めません。理論的には「寝ているバイクを起こすときにアクセルを開ける」というのはわかるんですが、それがどうにもこうにも。
ただ、タイム的にはそこそこで、つまりまあ大型二輪の場合、よほどゆっくり行かなければ規定タイム(7秒以内)には収まるのだなあと実感しました。
一本橋は最初は落ちはしたものの、その時点で13秒とか粘れてましたし(規定タイムは10秒以上です)、次からもそれなりのタイムで行けるようになったので、まあ大丈夫かなと。返す返すもこの油断が最後まで足を引っ張ることになるとはこのとき思いもしませんでしたが。
普通二輪のときは一時間目からいきなり延長確定して凹んだりしましたが、今回はそういうこともなく。意外と大丈夫なんじゃね?と思った一日目でした。
<二日目> 残り10時間
今回も一本橋とスラロームなんですが、今回はタイムを計測します、とのこと。
はじまる前まではスラローム大丈夫かなあと心配していましたが、結果として主に足を引っ張ったのは、普通二輪で得意だったはずの一本橋でした。
これがどうしても落ちちゃうんですよ。
前回はまったく問題なかったのに、いきなりまったくできなくなってまして。
ちゃんと通過できても8秒とか9秒とかでタイムがクリアできず、全然ダメ。それじゃもっとゆっくり行かなきゃと思うと今度は落ちる。
ニーグリップが甘いとか目線が近いとか半クラッチがとかいろいろ云われるんですけど、直してるつもりなのにダメ。落ちまくる。結局一度もタイム的にクリアできないどころか、満足に渡ることさえできなくなっておりました。
もちろん、ばーっと渡るだけならできるんですが、大型二輪ってパワーがあるんで、半クラッチだけで渡っても7秒とかになっちゃうんですよね。それを殺そうとすると急に不安定になって落ちる、の繰り返し。本来これをバランスとリアブレーキで抑えないといけないんですが。
スラロームもタイム的には問題ない(けどぎりぎり)ものの、アクセルを開けるタイミングがバラバラ、とのこと。それは自分でもわかっていたので、素直に「そうだろうなあ」と受け入れるしかありません。頭で考えてることに体がついていかないんですよね。
で、結局補習確定。申し送り事項のところには「アクセルタイミング、低速バランス」と書かれており、つまり一本橋だけじゃなくスラロームも両方ダメなんじゃん!という。
これ以降、特に一本橋に対して強烈な苦手意識が生まれてしまいました。普通二輪のときよりも規定タイムが伸びてるし、車両が重いから低速バランスは難しくなっているとは云え、ここまで違うとは……というのは本当に戸惑いましたね。
<三日目> 残り10時間
前回の補習。とにかく、特に一本橋に対して「苦手」という意識を克服しないことにはどうにもなりません。
今回はバイクがいつもと違いました。
この教習所の大型二輪の教習車両は全部CB750なんですが、同じCB750でも、ボディカラーがシルバーでちょっと使い込まれた感じの車両と、赤白ツートンカラーのそのへん走っててもおかしくない派手な色の車両(この赤白は普通にナンバーが付いてる車両もありました)の二種類があるのです。
型はまったく同じだと思うんですが、明らかに赤白のほうが新しく、なんとなく「この派手なのは教官用なのかな」と思っていたんですが、どうやらそうではなかったようで、今回はじめてこの赤白に乗ることになりました。
おいおいいきなり不慣れな車両で大丈夫かよーと思ったんですが(いやまあ、色が違うだけなんですけどね)、最初のうちは一本橋でやっぱり途中で落ちたりしていたものの、何度か繰り返すうちに普通に渡れるようになってきました。
まだ不安定感はあるものの、一応タイム的にもクリアできるようになってきて。
ニーグリップはあまり意識しませんでしたが、目線をとにかく遠くに、というのを意識したのと、ハンドルを小刻みに左右に振る(これ、前の人は教えてくれなかったんだよなあ……普通二輪持ってるならそれくらい知ってて当然でしょ、ってことなのかしら)という二点(特に後者は大きかったです)を覚えて、さらに頭の中でやたらとアレコレ考えるのではなく、歌でも歌っとけ!という乱暴な手段により、なんとか10秒を連続で超えられました。
どうでもいいですが、この「10秒」という設定は実に絶妙だと思います。9秒で行くのは慣れれば結構簡単なんですが、その一秒を伸ばすのがすごく難しい。うまいとこついてくるなあ、という印象です。
スラロームも、何度も繰り返すうちにコツを掴んできまして。6秒を切るのはなかなか難しいですが、コンスタントに6秒台は出せるようになりましたし、アクセルオンのタイミングもなんとなくわかってきました。
で、結果はOK。
このまま一本橋イップスになっていわゆる「ハマり」になったらどうしようと思っていたんですが、なんとかクリアできました。
ただ、相変わらず苦手意識だけは残りましたが。
「次からはコースを覚えてきてね」とコース図がプリントされた紙を渡されましたが、それよりも一本橋への苦手意識でいっぱいいっぱいでした。
この教習所では、予約の取り方が変則的で、途中途中に「指定された特別な予約」を取らないといけないことになっています。シミュレータとかですね。
まあ、それはどこの教習所でも同じだと思うのですが、ここの場合これが真ん中とかにぽこっと入ってくるからちょっと厄介なのです。
なぜって、その特別教習は、基本的にその直前の課題が終わらないと予約ができないようになっていて、ということは、「この時間はクリアできるものとしてあらかじめ取っておく」ことができず、ここで終わったからじゃあ予約しようというそういうことになるわけです。
これが結構じゃまくさくて、どうせなら最初や最後にまとめてくれれば楽なのですが、普通の予約との兼ね合いもあってペースの組み方が難しくなるのです。効率的に練習することを考えればあんまり教習の間は空けたくないですしね。
あたしが通っていた時期は閑散期でしたしまだいいんですが、この制約は繁忙期には結構辛いと思います。
んで、この日にひぃひぃ云いながらクリアした一本橋とスラローム課題を終えたところで、早速この特別予約が入ってきます。
本来、ここで予約して帰るところなんでしょうが、この日は土曜日で時間もあったし、もしかしたらキャンセル待ちで乗れないかな?と思ったんですよね。
この教習所でのキャンセル待ちははじめてでしたが、カウンターの紙に名前と教習者番号その他を書くだけの簡単な方法で、早速試してみることに。結構待ってる人がいましたが、もしかしたらの一縷の望みをかけて、という感じでした。
ところが一時間空けて次の時間、不思議なことにいきなり名前を呼ばれまして。
あれ? 結構あとのほうに名前書いたのに? と思ったんですけど、たぶんあたしのほかにこの時間偶然同じ特別項目の人がいて、その人と一緒に受けることができたんでしょう。
これは純粋に運がよかったです。逆に特別項目のおかげでキャンセルが取れたという感じでしょうか。
乗車の手続きをしてもらっているとき、カウンターのお兄さんが原簿を見て「一本橋クリアできたんだ?」と声をかけてきたので、「ええ、おかげさまでなんとか」と答えると、「あれハマる人いるからねー」と云われました。そうかやっぱりハマる人いるんだな。
で、その特別項目が何かと云えば、「AT車の運転体験」。要するにビッグスクーターに乗ってみようという項目です。
あたしのほかにもう一人いて(たぶんこの人のおかげでキャンセル待ちで乗れたんだと思います)、はじめて「教官一人に対して複数教習者」のパターンになりました。
ま、昔は散々フュージョンを乗り回してたわけですから、特に難しいこともなく。
ただ、車両が650ccのスカイウェイブなので、重さはCB750よりもさらに重いです。さらには半クラッチもないので、低速バランスやスラロームはCB750より難しいです。
この車両、基本的には最近新設された「大型二輪AT限定」の教習車なんでしょうけど、はっきり云って二輪の場合は「AT限定」よりも「限定なし」のほうが圧倒的に楽です。
四輪と違い、二輪の場合は手でクラッチを操作できるので半クラッチ状態を作ったりの操作がしやすいため、クラッチ操作に戸惑うのは最初だけですし、逆に二輪の試験に課されることの多い「低速走行」系の操作の難易度は、クラッチがあるかないかでまったく違ってきます。
それもあってか、あまりAT限定で大型二輪を取る人は多くないそうですが、もし考えてる人がこれを読んでいたら、なにか理由がない限りは限定なしで取ったほうが絶対に楽です。後々スクーターしか乗るつもりなくても、排気量制限の付かない免許がもらえるわけですしね。
まあそれはともかく、この時間はこのスカイウェイブを乗り回すだけの時間なので特になにがあるでもなく。落ちるような項目でもないんでクリアです。
一段階目は一日二時間しか乗車できないのでこれで帰宅。
<四日目> 残り8時間
日曜日はまったく予約が取れなかったんで、一日潰す覚悟で朝イチからキャンセル待ち。
時期的にあまり人がいないのと午前中の時間だったことが幸いし、日曜日なのにもかかわらず午前中にキャンセル待ちで乗ることができました。
いちおう、一段階のみきわめです。覚えてきてくれと云われたコースも頭に叩き込み、いざ出発。
ところがどっこい、またしても立ちはだかる一本橋。
コツをつかんだはずなのに、またしても落ちる落ちる落ちまくる。緊張しすぎちゃうんでしょうね、ハンドルを振るとか、目線とか、なにかを忘れてるんだと思うんですよ。実際、落ちた!と思ったときは足がものすごい開いてニーグリップどころじゃなくなってましたし。
あと、リアブレーキペダルに置く足の位置や向きを指摘されました。それでもクリアできても9秒台。カウンターのお兄さんが行ってた「ハマり」にここに来て出会うとは思いもよらず。
S字やら目標停止やらクランクやらは完璧でしたし、スラロームも完璧ではないにせよタイムはクリアできてましたし、もうほんとに一本橋。ああにっくき一本橋。
こんななんで、当然みきわめは貰えず、またしても延長確定。申し送り事項には「一本橋が云々」。そりゃそうだ。
あと一回延長した時点で「安心パック」の値段を超えてしまうので、一段階でコレなら「安心パック」をつけとくべきだったかーとちょっと後悔したりするのでした。
ただ、できるだけ感覚を忘れないうちに乗っておきたいのでもう一度キャンセル待ち。
ちょっと待ちはしましたが、もう一時間乗ることができました。みきわめリベンジです。
ウオーミングアップ走行のときから、指摘されたニーグリップを意識してみたりして、いざ出陣。
まずS字、問題なし。スラローム、危なっかしいけどタイムはクリア(その場でタイムを云ってくれたので)。坂道発進、問題なし。ぐるっと回ってクランク、問題なし。そしていよいよ一本橋。落ちる。ありゃ?ってなもんですよ。
しばらく一本橋を中心に練習させてもらい、後半はコツをつかんだのかうまくいくようになってきたので、ここぞとばかりにコースを回ってオールクリア。無事にみきわめを貰いました。
最後に「次から検定コースを走るから、第三教室に貼ってあるコース図を覚えてきてね」と云われたので、第三教室のコース図をデジカメで撮影して帰宅。
しかしまさか同じ原因で二回もひっかかかるとは……。一本橋に対する苦手意識がさらに高まる一日になりました。
<五日目> 残り7時間
今日から二段階。
前回「覚えてきて」と云われたコースは、今まであまり使わなかった一階コース(葛西橋自動車教習所はコースが三階建てで、うち二輪は二階コースと一階コースを使います)が入るので、あまり具体的なイメージがわかずちょっと面倒です。
もちろん、あそこを右、ここを左というような覚え方ではちゃんと覚えてるんですが。
ウオーミングアップ走行後、早速教官の後ろを付いてコースを走ります。
なんというか、ついていくのが精一杯で、コースを確認してる暇とかありませんでした。
しかも、二段階からは「法規走行」、つまり曲がる何メートル前でウインカーを出して後方確認して、というまさに「検定走り」になるので、それに意識を取られてコースどころではありません。と同時に、いかに自分の普段の運転がそういうのを無視してるかが実感できます。
検定コースは二種類あって、その二つを走らされた後、じゃあ今度は前で走ってみて、と云われて単独走行。
危なっかしくはあるものの、いっぱいいっぱいになりつつコース通りには走れました。
で、当然検定コースですから(まだやってない急制動と波状路を除く)、当然一本橋も通らなくてはなりません。
ドキドキしながら通ってみましたが、なんとか落ちることはありませんでした。タイムはちょっと早かったかもしれませんが、落ちるよりよっぽどましです。
ということで、とりあえず無事にクリア。
ここからぱぱぱっと予約が取れればいいのですが、ここでまた例の「特別な予約」が必要な時間を二時間取らないといけません。この中途半端なところにあるのが面倒なんだよなあ。これも、この「二段階一時間目」をクリアしてからはじめて予約が取れるので、「あらかじめ取っておく」ことができないんですよ。
とりあえず予約機を見ると、二日後の朝イチが二時間連続で空いてる模様。朝イチは辛いのであまり取りたくなかったんですが、仕方ないのでそこを押さえておきました。
<六日目> 残り6時間
パラパラとですが雨が降ってて天候的には最悪。普通二輪のときは一度も降られなかったので、二輪教習上はじめての雨の教習です。しかもそのせいでむちゃくちゃ寒い。
教習が始まる頃にはカッパが必要なほどではなかったのでまだよかったのですが。
で。「特別な予約」の中身は「回避」一時間と「シミュレータ」一時間。なんでそんなのが特別なんだと云うところですが、「回避」はコースの一角を完全に封鎖して行うのと、教官が二人必要なためなんでしょう。
どういうものかと云えば、まずはちょっとオーバースピード気味にコーナーに突っ込んでいって、「怖いでしょ?」というのを体験するのがひとつ。メインは、時速40キロで走ってきて、正面の教官がニンジン(ぴかぴか光る、工事現場とかでよく使われてるあの棒です)を振ったのと反対の方向に避ける、もし真上に上げたら急停止するというもの。
まあ、これ自体は難しいことはなく、あくまでも体験的なものです。なので、何度か終わったらあとは教官のお話を聞くだけ。もともとレースをやっていたという方の話だけあって面白いんですが、いかんせん外で体が動かせないので寒いんだコレが。
二時間目は「シミュレータ」。実際のバイクには乗らず、ゲームセンターにあるような機械でシミュレーションをするというものです。平日の午前中ということもあり、本来は複数人でやる教習なのでしょうが、この時間受けるのはあたし一人でした。
普通二輪のときもやった、「事故を体験してもらう」という目的ですが、さすがに二度目だとだいたい「あ、こいつ来るな」というのがわかるので、危なっかしいことは何度もありましたがあまり事故は貰いませんでした。明らかに悪意を持って突っ込んでくるタクシーとか凄すぎる。
何より外は雨で寒いので、あったかい室内でできるのは有難い……のですが、どうせなら一本橋の練習でもさせてもらったほうが卒業検定にはいいような気はしないでもないなあ。
<七日目> 残り4時間
厄介な特別予約項目も終わり、あとは全部通常予約です。そろそろ終わりが見えてきました。
なかなか予約が取れない土曜日ですが、一週間前から午後の一番遅い時間を一時間予約してあって(昼間に用事があったので)、ただそれだけだといつまで経っても終わらないので、もしかして朝イチで行けば土曜日でも昼間の用事の前に一時間乗れるかな、と思ってキャンセル待ちしてみたところ、なんとか一時間確保。
テーマはテーマは「急制動」。まあ要するに急ブレーキなんですが、時速40キロからパイロンが立ってるところでフルブレーキ、11メートル(雨天時は14メートル)以内で止まれればOK。 後輪がロックしたりしたら減点、転倒は即アウトというもの。
前日ネットで調べたりすると、結構これが難しいという話があってどうなのかなあと思っていたのですが、まあ、そんなに難しくはないです。
だいたい42〜43キロくらいの速度を作り、そこでアクセルオフで惰性走行に変え、40キロちょうどかちょっと切るくらい(ほんとはダメなんでしょうけど)の感じで制動ポイントに入り、前メインでぐっと一気にかけるのがコツですかね。もちろん前ブレーキを強くかけるわけですから、ハンドルが曲がってたりすると転倒しますので、ハンドルはあくまでもまっすぐです。
エンストはしましたが(急制動に限りエンストはマイナスにはなりません)結構余裕がある状態で止まれました。 練習中は一度も失敗することもなく、これは下手に緊張しなければ大丈夫そうです。
その後、用事を終えたところ、思ったよりも早く教習所に戻れちゃいまして。
なんとなくキャンセル待ちの紙を見たら、土曜日なのにキャンセル待ちが一人しかいない。
これはもしかしたら予約の前に一時間乗れるかもと思って、ダメモトでキャンセル待ちしてみたところ、これまた成功。次の時間の予約と合わせて二時間乗れました。一日三時間乗りは体持つかなあという心配はありましたが。
この時間はコースを走ったりとか、コースを間違ったときのリカバリがいかに大変かというシミュレーションみたいな感じですね。まあ、教習所ルールでの法規走行はいい加減慣れたものですし、ほぼ「体験」に近いのでこれも問題なくクリア。
そして最後の時間、「高度なバランス走行」。
これは難しいです。ほんとに。もう今までにないくらいバイクを倒しまくりました。起こしすぎて筋肉痛になりそうだった。
不等間隔スラロームはスピードさえ乗せなければそんなに難しくないんですが、そのほかが。
特に難しいのはT字路コースからT字路の突き当たり車線をはみ出さないようにくるっと小回りしてUターンするというもので、教官がやると簡単そうなんですがこれがすごく難しい。
もともと、普通二輪を取ったときも狭い道での8の字走行は苦手だったので、大型になればなおさらです。
一回目は右足をついてしまい失敗。二回目は思いっきりこける覚悟でバイクを倒しこみ、これ以上ヤバい!と体が判断したところで咄嗟にアクセルオン。うまくできてしまいました。でもたぶんあともう一回やれと云われたらできんなあれ。
いろいろ8の字で手放しとか、恐怖以外のなにものでもない経験をした後、検定課題になっている「波状路」へ。
でこぼこの道を立ち姿勢で5秒以上かけて走るというものなんですが、最初はとにかく「立つ」というのが怖くてこりゃ難しいかもしれんと思ったのですが、二度目にある程度スピードが乗った状態からやったら簡単に立てて、タイムも簡単にクリアできてしまいました。
基本的に半クラッチとアクセルオン、リアブレーキをうまく使って時間を稼ぐのですが、よっぽど早く行かない限り「5秒」は超えられます。さすがになんにも制御しない状態で突っ込んだら4秒とかになってしまいましたが、リアブレーキをちょっと使うだけでタイムはクリアできるでしょう。
走行しなければならない距離と規定タイムが短い分、一本橋よりもよほど簡単です。
走ったまま立ち姿勢に入るとき、クラッチを握り忘れたりリアブレーキ上の足の位置がおかしくてブレーキがうまくコントロールできない状態になったりしましたが、それからあわてて修正をかけてもとりあえずはタイムはクリアできます。むしろそういう事態になったとき、転倒したり足をついたりして中止になることのほうが怖い感じ。
極端な話、ずーっと半クラッチのままアクセルを少し(一本橋の時よりも少し多めに)開け、スピードと乗り越えるパワーはリアブレーキのみでコントロールするという、「一本橋のハンドルを振らない版」でもクリアできます。ここまで来られた人なら、油断したりしなければそんなに怖い課題ではないでしょう。「立つ」ことの恐怖さえ克服できれば、あとはクリアできたも同然です。
というわけで、散々こかした割には今日も無事クリア。
一日三時間いっぱいいっぱいまで乗って、残りのみきわめさえクリアすれば検定を受けられる状態になりました。
<八日目> 残り1時間
一週間前から押さえてあった昼間の予約で乗車。うまいこといけばこれで終わるはず。ただ、一段階ではみきわめで落ちてるので油断はできません。
今まで、一度も「同じ教官に当たる」ことがなかったのですが、ここではじめてそれを経験しました。先にも書きましたが、一段階の二時間目で教えてくれた人です。
この方には二時間目の乗車の後、「よく乗れてますよ」と褒めていただき、自信を貰った方だったので、少しだけ緊張も解けました。
今回は完璧に検定コースを走り、こなせればOKというわかりやすいもの。
ただし、当日は課題が多少ダメでも(タイムが規定に届いてなくても)中止にさえならなければいいのですが、みきわめの場合はそのへんのタイムがアウトならたぶんアウトという、ある意味検定より厳しいわけです。
もう無我夢中で走りましたね。コースもいつの間にか体が覚えていて、いつの間にか課題もこなせるようになってました。苦手だった一本橋もタイムに不安はあるものの、練習を重ねた成果かバイクに慣れてきたせいか落ちたりすることはなくなりまして。まあ、苦手意識はずっと残ったままですが。
大きなミスもなく、無事にみきわめ終了。
終わったあと、何か質問は、と云われたので、わからなかったことを片っ端から聞いていきました。
中でもポイントは、この教習所ルールでは一時停止しなければならないポイント以外、優先車両が走ってない安全が確認できれば一時停止は必要ないというルールになっているのですが、逆に「停まってもいいのか」ということ。
結果としては「停まっちゃいけない」というルールはない、ということでした。もちろん理由なく道路の真ん中で停まるのとかはダメなんでしょうが、T字路から道路に出るとき、一時停止することについては特に問題はありませんと。
なんでこんなことを聞いたのかと云うと、要するに「本来停まらなきゃいけないところを選んで停まる」よりも、「ヤバそうなところは全部停まる」ほうが安全確実なのと、一度停まることでワンテンポ時間ができ、頭の中でコースや次のポイントに対する注意点を再確認できるというメリットがあるかなと思ったのですよ。
もちろん再発進前の安全確認は必須ですが、これはもうクセになっているので別に問題ではなく、むしろ「停まることでマイナスになる」のなら停まったらダメなわけですし、これがOKなのは個人的にはありがたくはありました。もちろん一般公道でこんなことやってたら迷惑以外のなにものでもありませんが。
検定の予約を二日後(午前中に検定受付をしないと翌日というのはできないので、最速で二日後なのです)に取り、岐路でも教習所走行を意識しつつ帰宅しました。とりあえず二段階は一時間の延長もなくクリアできたことになります。
<卒業検定>
いよいよ卒業検定です。
いやー、すんごい緊張した。
なんてかな、あたしの場合あれなんですよ、普通自動車AT限定、AT限定解除、普通二輪、大型自動車と、普通の人よりは多く教習所の卒業検定を受けてるはずなんですが、それでもやっぱり慣れない。まあ、試験前の雰囲気に慣れてる人なんてそうはいないでしょうけど。
もともと緊張しいの性格の問題もあるんでしょうけどもね。
緊張を少しでも解くために集合時間の一時間前に教習所に着いたんですが、もうお尻が痛くなるくらいトイレに行きまくりました。
やっぱり心配の種は一本橋です。
11時55分集合で、今日の二輪の受験者はあたりともう一人だけ。
しかももう一人は普通二輪なので、大型を受けるのはあたし一人。
四輪の受験者は結構いたんですけどね。
そんでもって走る順番は当然(?)一番という、やってくれたな!状態。まあ、いつまでも緊張し続けるよりも、最初にぱぱぱっと済ませたほうがいいかと思ったんで、それはそれでよかったんですが。
しかも、二つあるうちのコースは、「どちらかと云えば走りやすい」2コース。
先にも書いたとおり、葛西橋自動車教習所の大型二輪卒業検定コースは二つあります。
基本的には最初に法規走行、後半が課題という流れで、法規走行は一階コース、課題走行が二階コースを使うことになるわけですが、二階の課題走行のコースは1コースも2コースも同じ。法規走行の一階コースの経路が微妙に異なります。
1コースの場合、一階コースに降りてからまず外周で40キロの指定速度なのでそのぶん若干バイクに慣れることができるのですが、交差点右折ポイントが一箇所増えるのと、何より「左折の直後に信号があり、その信号を右折」しなければならないポイントがあって、ここが「左折はインベタに寄せつつ信号を確認しつつ左折直後に右ウインカーを出して右後方を確認する」という非常に忙しい作業を要求されるのですね。
反面、2コースは一階に下りてすぐに右折なので、最初だけがちょっと忙しいものの、交差点は全部左折で非常に覚えやすいですし、「インベタで曲がる」ことだけを意識するだけで済みます。
なので、この「2コース」というのは結構ありがたいんですよね。
なんだか受験者二人、検定員二人の四人でいっぱいいっぱいの狭い部屋に集められて、30分くらいこうすると減点ですよみたいな説明とか。
それが終わるとコースに出て待機。
検定は13時からなんで、ちょっと待機時間があるんですが、これがまたいつになく緊張することこの上ない。さっさとやっちゃってくれ!と思うわけですが、お昼休みのほかの教習者がいない時間を狙うので仕方がないです。
しかも、いつも使ってた愛用の(?)レンタルのヘルメットは使われてるし、なんかどうもそのへんの些細な違いですら緊張するわけですよ。
で、いざ検定開始。すでに乗るバイクが発着点に停めてあります。
車両は赤白ツートンの「新しいほう」の教習車。これはありがたいです。「古いほう」は変にギアが入りにくかったりするのがあったからなあ。特に22号車はギアが渋く、あれだったらやだなあと思っていたので。
よろしくお願いしますと検定員に頭を下げて、一度大きく深呼吸したあと、ミラー合わせたりとかの普段絶対やらない教習所動作で出発。
最初の右折でいきなり膨らんだりしたものの、そんなこと構っちゃいられないので一気に突き進みます。
左折はインベタで曲がるとか、コーナー前は前後のポンピングブレーキ3回で減速とか、できるだけ大げさに首を振って確認とか、そういうお約束をこなして一時停止ポイントで一時停止。
ああ、検定員の人がなにか書いてるよ! なんかやらかしたか俺!?
とか思うも、そんなこと気にしてもいられないので、次は指定速度40キロ。
ところが、前に四輪の検定車がいてスピードが出せない(ことはないけど、出したら「危険」とみなされて一発中止になる感じ)。
だったので、この場合「出さなくてもいい」とみなしてゆっくりついていくと、途中のクランクで四輪が左折したので、完全に左折するのを交差点をふさがないように手前で待って一気に加速。
まあ、40には届きませんでしたが努力は認めてくれというせめてものアピールです。
ま、「出せないときは出さなくていい」というルールなんで、別に大丈夫なんですけどね。
ぐるっと外周回って左折、信号を左折、左折の繰り返しで島を一周。
この教習所、コースの信号がいきなり黄色に変わるんで、ちょうど交差点に鼻先を突っ込んだときに黄色になったらどうしようと思ってたんですが(教習中、二回ほどそういうことがありました)、検定中二回信号を通過しましたが運良くそれはありませんでした。
黄色で突っ込んだら「信号無視で一発中止」ですからね。
まあ、鼻先突っ込んだら行くべきなのかもしれませんが、行って「信号無視」って云われるのも嫌ですし、だからと云って白線の上とか白線をちょっと越えたところで停まって「交差点内停止」もダメですし。
こればっかりは運ですね。今回はよかったですそういうのがなくて。
んで、法規走行が終わっていよいよ課題コースへ。
最初は波状路。
とりあえずこれは練習でも失敗したことがないのでうまく通過。
最初、半クラッチを作りそこなって突っ込むときが早すぎ、微妙に姿勢が崩れたのと、ブレーキペダルの位置に足が合わなくてかなり無理な姿勢になりましたが、なんとか持ち直して「5秒以上」というルールは突破できたかなと。
頭の中では「7」くらいまで数えられましたし。
右折、右折、左折で次がS字。左折ポイントからの短い距離でスラロームに備えて二速に入れ、これは難なくクリア。
この教習所では、S字から直スラロームへ行くようなコース取りになっています。もちろんスラロームの中や出た直後に他のバイクがいたらS字の出口で一時停止ですが、今回はほかのバイクはいないのでS字出口から停止することなくスラロームへ突っ込めます。
スラロームの場合、一度停まるとこれまた短い距離で二速に上げる必要があって面倒なんですが、一気に突っ込めるとだいぶ楽になります。
スラロームはひとつの課題だったんですが、パイロンにぶつかったら即「中止」(性格にはタッチだけなら減点、パイロンを倒して中止)なので、ぶつからないよう普段よりゆっくりめに。
タイムは「7秒以内」という規定がありますが、オーバーしても1秒につき5点の減点で済みますから、安全に行くほうが確実です。
んで、これは無事ぶつからずにクリアしました。まあ、先にも書いたとおり、大型の場合はよっぽどゆっくり行かなければ普通に行っても7秒以内はクリアできてしまうんで、たぶん規定タイムもクリアしたでしょう、ということで。
そこから「坂道発進」。楽勝。「クランク」も楽勝。
そんでいよいよ山場、一本橋。
ここまで「中止」と云われてないということはこの時点で失格はないということか。
停止ラインで停まった後、検定員の「行っていいですよ」という指示の後、左右後方を大げさに確認していざ出発です。
できるだけゆっくり目に、でも無理はしないという基本方針で、前に書いた「頭の中で歌う」方法でなんとか落ちることもなく無事クリア。
歌は『鳩ぽっぽ』がいいとかいろいろネットでは書かれていますが、自分の好きな歌でいいと思います。ただ、ちょっとゆっくり目のテンポの曲で、さらに「歌詞のここまででだいたい何秒」というのは覚えておくといいかもしれません。
リアタイヤがちょっと脱輪しそうな感覚だったので、ばーっと最後は一気に行きましたが、それでも歌の感覚からすれば9秒台は出せたなと。
規定の10秒台には届かないけど、5点減点で済んだのなら万事OK。橋から落ちたりしたら即「中止」ですからね。
もうスラロームと橋さえクリアしちゃえばこっちのもんです。
踏み切り前で一時停止、これまた大げさに左右左を確認して、最後の課題である「急制動」はこれも教習時一度も失敗したことがなかったので余裕でクリア。
あとはぐるっと外周回って発着点に帰って、また大げさに確認して、一応キルスイッチからエンジンを切って降りるのみ。
降りてから検定員の人に「ありがとうございました」と云ってから、合格発表の待合室まで戻りました。このときは、とりあえずは走り切った、という安心感でいっぱいでした。
終わってから合格発表までの時間が30分くらいだったんですが、長く感じること長く感じること。
いろいろ考えちゃうんですよね。
とりあえず途中で「中止」とは云われなかったし、致命的なほどに大きい失敗はしてないはずだけど、けちをつけようと思えばいくらでもけちはつけられるし、もしも落ちてたらまた一時間練習して半日かけて試験かー、そうなると安心パックつけときゃよかったなー、とか。
そういやあそこもまずかったな、あそこ安全確認したっけなあ、そういやあそこも、ってどんどん出てくるんですよね、こういうときって。特に左折時、あんまり巻き込み確認を意識してなかったことを思い出して、あれ、でも巻き込みって車に乗ってるとき二輪車の巻き込みを防ぐための確認だよなあ、二輪に乗ってるならそれはそんなに意識しないでいいのか?とかいろいろ考えたり。
散々待たされて、普通二輪を受けてた若い子と二人で座ってる前で「二人とも合格です」と云われた時はほんとに全身から力が抜けました。
注意として云われたのは一本橋のタイム(やっぱり9秒台でした)だけだったので、ほかはまあ細かいところはともかく大きな問題はなかったみたい。
ほんとによかった。
思わずその若い子と二人で喜び合ってしまいました。
とまあ、結果としては、二週間くらいで大型二輪の免許が取れてしまいました。
まあ、「平日も午前中に教習が受けられる」という、社会人としてはちょっと特殊な環境の上での話ですけど。
かかった金額は、最初の時期値引き2万円と、延長2時間分を含んで11万円くらい。
教習所が多い八王子地区とかに比べて、このあたり教習所が少なくてあまり競争がないらしく、基本料金がちょっと高いのは仕方がないですね。
けど、「安心パック」が1万いくらで、延長料金は2時間で9000円くらいなんで、安心パックをつけるよりは1000円ほど浮きました。もちろん延長しないのに越したことはなかったんですが、こればかりは仕方ありますまい。結果として得だったんだからいいじゃないかと思うことにします。
どこの教習所でも共通でしょうけど、基本的なポイントは何はなくとも安全確認ですね。
あたしはもう、これでもか!とばかりに、教習所内では(はっきり云っておそらく必要以上に)安全確認をするように癖をつけました。
とにかく危なそうなところは全部停まって左右を見る。一度停まったら、左右と後方を必ず見る。右折前の進路変更時も大きく首を振って後ろを目視。乗るときも、スタンドを払う前に後ろを確認、乗る前に後ろを確認、降りるときも降りる前に後ろを確認、スタンドをかける前に確認、ハンドルを左に曲げる前に確認。
「ここで安全確認をやらなきゃならない」ではなく、「とにかく全部安全確認をする」のがポイントです。
もちろん、実際に走る上でこんなことしてたら逆に事故を起こしかねませんが、教習所での課題をクリアするという意味では「安全確認」はとにかく大きいです。
とにかくひとつ行動する前に、なんでもかんでも安全確認をする癖をつけておけば、「安全確認しなければならないところでし忘れる」ことはありませんし、逆に「安全確認しすぎ」で減点されることはありませんから(まあ、前を見ないくらいに横とか後ろばかり見てたらダメでしょうけど)、教習所に入ったらこれは意識して、せめて所内だけでも癖にしておいたほうがよいでしょう。
とりあえず、終わって最初に思ったのは。
「合格した嬉しい」という以前に、「ああ、これでもう早起きしたり土日を一日教習所で潰したりしなくていいんだ!」という安堵感でしたとさ。
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