通った教習所
○八王子自動車教習所
取得免許:普通自動車(AT限定)
2008年、突然の倒産でニュースなどで話題になった教習所です。
八王子エリアという教習所激戦区において、料金も安く、駅から近い(JR中央線豊田駅の目の前)という立地条件もあって、八王子エリアに住んでいる人のほか、中央大学など多摩地区の大学生などが通っているケースが多かったようです。わたしは大学は高田馬場でしたが、家が近かったので、電車のみで通えるからという理由でここを選びました。
高速教習車もメルセデスベンツ(わたしの時はW201の190Eでしたが、後からW202のC200になったようです)を使ったり、わたしは使ったことはありませんがリムジンでの送迎など、何かと話題性の高い場所でした。
また、「ライダースクール」という二輪車専用の教習コースも持っており、四輪と独立して教習ができるので、バイクの免許が欲しいという人にも勝手のいい場所だったようです。
……とまあ、これだけ聞けば「なんでそんな良さそうなところが潰れたの?」ということになるわけですが、まあ、潰れるには潰れるなりの理由があるわけでして。
確かに設備面での問題はそんなにありません(決して新しいわけではありませんが、過不足はなかったと思います)。でも、わたしが入所していた頃に関しては、はっきり云って教官(あそこに関しては、教官なんて呼び方したくないんですが)の質は最悪でした。
同じ車に乗ったら最後、はっきり云って同じ人間として扱ってもらえないというか、明らかにこちらを見下しているのがはっきり伝わってきて、毎回ものすごく不快でしたし、教習所へ行くのが怖くて仕方がなかったです。特に態度の悪かった人に関しては、卒業後10年以上経ってもまだ名前を覚えてるくらいですから、あの頃はよほど辛かったんだと思います。
たとえば一番最初の教習。はじめて車を運転するんだ、教習所ってどんなところかなあとかすごい緊張するじゃないですか。そこで書類を持って自分の番号の車を見つけて、書類を渡して「よろしくお願いします」と云ったら、挨拶もなにもなく、顎でしゃくりながら一言目に「乗れよ」ですからね。関西で云うところの「カマシ」ってやつです。教習所でカマされても困りますけど。
で、余計に緊張して、「さっさと椅子合わせろ」とか云われるんですけど、どれを引けば椅子が動くのかさっぱりわからなくて、足元のレバーを引っ張ったらトランクが開いちゃったんですけど、そしたら「さっさと直して来い」ですから。
ほかにも、コース内を運転中に「そこ左に曲がれ」と云われ、その先がクランクだったので、「そこに入るんですか?」と聞いたら、ものすごい不快そうに「そんなことやらせるはずないだろ、免許も持ってねえサルに」とか云われたり。免許持ってないから取りに来てるんだろ。
あるいは、コース内を運転中、窓を全開にしてその窓辺に顎を乗せて近くを走る別の教官とくっちゃべってみたり。
毎回そんなんばっかりで、数少ない普通の人に当たるとほっと安心するといった按配です(指名制度もあったみたいですが、はっきり云ってほとんど誰を選んでもハズレだったんで実質あってないようなもんでした)。
しかしまあ改めて今考えると、よくキレなかったなあ、と思うことしきりですね(実際、あそこの場合はキレてやめた人も多いらしいですが)。
「厳しい」というのは必ずしも道路を走らせる運転を教える教習所として悪いことではないのですが、ここの厳しさはとにかく不条理な厳しさで、さらに言葉遣いもなんでこんな喧嘩腰?と思わず首をひねりたくなるほどで、卒業したときにはほんとに刑務所から出所したようなそんな気分でした。
いくらなんでもちょっと誇張してるでしょ? と云われる向きもあるかもしれませんが、これが誇張でもなんでもなくすべて事実だから困ってしまいます。
卒業後しばらくして、図書館で(皮肉にも、教習所から徒歩で行ける距離の図書館でした)全国の教習所の評判が書いてある本を見つけて読んでみたのですが、「雰囲気が暗い、教官があまりに不条理なので教習の待合室がお通夜会場のような暗さ。評判は最悪で、口をそろえてほかの教習所に転校したいと云っている」とか書いてあって大笑いしてしまいました。だって一字一句間違ってないんですもの。
あ、ただ、女性には優しいみたいなので(ま、これは少なからずどこの教習所でも同じらしいですが)、女性の方には悪くなかったのかもしれません。
倒産のニュースでは、教官が存続を求めて駅前で署名をしているところとかが写っていたそうですが、はっきり云って、倒産に追い込んだのはお前ら自身の態度だろ!と突っ込みたい気分でいっぱいですよ。
もちろん全員が全員嫌な人というわけではなく、一人二人いい人(っていうか普通の人)もいましたし、学科の教官は面白くていい人もいたんですけどね。
ま、あたしが免許取った頃はまだインターネットもいまほどメジャーではありませんでしたが、あんなことばかり続けていけば悪評が広まるのも当然で、さらにはインターネットのおかげでそういう悪評は今まで以上に大きく広がるわけで、こりゃ倒産するのも無理ないよな、と思わずにはいられません。少子化でどうとか云ってますが、それでもちゃんとやっていける教習所は星の数ほどあるわけでして、それがいきなり倒産するくらいですから、あたしが卒業した後もあんな態度でやってたのかな、と思わずにはいられません。
2009年10月現在、飛鳥ドライビングカレッジが「日野校」として買い取って営業しているようですが、あの頃の評判の悪い教官を片っ端から辞めさせないことには二の舞になること確実です。
いまだに「教習所=怖い場所」というトラウマのような刷り込みは、はっきり云ってここの影響です。もし「あの頃のまま」であるなら、はっきり云って「要改善」です。
○飛鳥ドライビングカレッジ(旧八王子国際自動車教習所)
取得免許:AT限定解除審査・普通自動二輪・大型自動車
AT限定の審査を受けたくなり、また教習所に通うことにしました。
と云っても、八王子自動車教習所へ行ってまたあんな思いをするのは絶対に嫌だったので、自宅からはちょっと遠い八王子国際自動車教習所(現・飛鳥ドライビングカレッジ)へ行くことに。
ここ、中央道八王子インターのすぐそばという、鉄道の駅からかなり離れており、バスで行くしかないようなものすごく不便な立地条件なので、自家用車やバイクなど何かしら自力で移動できる交通手段を持っていないと通い続けるのは結構キツイと思います。
もちろん送迎バスが出ているのでまったく無理ではありませんが、交通の便が悪いというのは通い続ける上で障害になってくるので。
旧・八王子自動車教習所はいろんな意味で問題外として、こことよく比較される「八王子中央自動車教習所」も駅から遠いのですが、どちらかと云えば「八王子中央」のほうが八王子中心部のにぎやかな場所に近いです(ほんとに若干ですが)。ちなみに「八王子中央」のほうは行ったことがないのでよくわかりません。通っていた友達の話では、こちらもそんなに悪くないようです。
実際、この飛鳥ドライビングカレッジの駐輪場にはほかの教習所よりも停まっている原付やバイクの台数が多く、「これがはじめての免許」の人はあまり来ない場所なのかも知れません。
ただ、そのせいかいつの時期でも比較的空いていたので、それさえ我慢できれば割と教習の予約も取りやすい気がします。今はどうだかわかりませんが、当時は自家用車用の駐車場も台数は多くないもののちゃんとあったので、免許を持っている人が付帯してなにかを取るなら、交通の便の悪さは特に考えなくてもよいですから、そういう面では有利です。
そのかわり……と云ってはなんですが、教官はいい人が揃っています。八王子自動車教習所のような露骨に口の悪い人なんてもちろんいませんし、だらだら甘いわけでもなく締める所はちゃんと締めてくれますので。
大型自動車の教習の時に一人だけ不条理にただがなるだけの人に当たってしまいましたが、それでも八王子に比べればまったくましで、一度底辺を経験すると多少のことではへこまなくなるなあというのを実感しました。
田舎にあるおかげで所内のコースはそこそこ広いのですが、路上教習は八王子の山道を使うことになるため、微妙に坂道発進が多くなりがちです。考えようによっては練習になってよいのですが、慣れないとちょっと恐怖を感じるかも。細い道も多々通りますが、住宅街のような窮屈さのある狭さではありませんし、山道のドライビングロードのようなところなので、走っていても結構気持ちよかったりします。
国道16号の一部を除いて車の通りも少なく、渋滞することもあまりありませんし、山道に入ってしまうと信号もそんなに多くはないので、まあ、坂道発進のリスクとどっちをとるかでしょう。
全体的に教習は丁寧で料金もそんなに高くなく、いいところでした。だからこそ、遠いにもかかわらず三度も通うことになったわけですが。
○葛西橋自動車教習所
取得免許:大型自動二輪
大型二輪免許が欲しくなったので、久しぶりに教習所に通おうと思いまして。
本来ならまた八王子国際(現・飛鳥ドライビングカレッジ)に通うところですが、実家を出て江戸川区に引っ越してしまったので、通うとすれば江戸川区近辺の教習所ということになります。
一応、カブ90で通っていたので駐輪場があればいいのですが、雨の日を考えると可能なら車の駐車場があるか、最寄の路線である都営新宿線の沿線がよかったんですが、近くの都営新宿線沿線の教習所は大型二輪の教習をやっておらず(正確には教習はやっているのですが、試験が免除にならず、試験自体は試験場で受けるタイプだったので)、路線はズレますが実質的にここしか残りませんでした。
ここはバイクが置ける駐輪場はあるものの駐車場はなく、雨の日は近くの有料パーキングに車を入れるしかなさそうです。だいたい相場的に一時間600円くらいなので、二時間連続教習とかキャンセル待ちとかいうことになると、場合によっては都営新宿線の船堀駅からタクシー使ったほうが安いかも。まあ、素直に送迎バスを使えばいいんですけどね。
まあ、結果的にはバイクで通えないほどの雨に当たることはなく、送迎バスも駐車場も一度も使うことはありませんでしたが。
ここ、設備はそれなりに新しいのですが、微妙に料金が高いです。付近に教習所が少ないせいであまり競争に晒されてないせいもあるのだと思いますが。
また、都心にあるせいで所内のコースも微妙に狭く、WEBページなどでは「三階建てコース」を謳ってはいますが、割とそれは苦肉の策で、場所の狭さを階層で無理やり広くしている感じも受けます。
地下一階から二階までの三層で、二輪の場合は二階と一階を使うのですが、そのぶん覚えなければならないコースも複雑になるわけですし、交差点などでは左折の直後に右折などを繰り返したりするところもあり、慣れないうちは結構あたふたします。
ただ、それ以外は特に問題がない……というか、非常にいいところでした。教官の人もいい人ばかりで、だからと云ってナアナアでなんでもかんでも進ませてくれるわけではなく、厳しいところは厳しく締めてくれるので(と云っても、無闇に怒鳴り散らされたりするようなことは一度もありませんでした)、教習自体も緊張しながらも楽しく受けられたのではないかと思います。
今回、延長を入れて14時間の教習を受けて、同じ人に当たったのは一度だけで、あとは毎回違う人でしたが、「あ、この人嫌だな」と思ったことは一度もなかったです。四輪のほうがどうだかはわかりませんが、二輪に関してはそういう辛さはまったくありませんでした。
閑散期に行ったので、予約状況がどうなのかはわかりませんが、とりあえず平日はほぼ翌日でも予約可能、土日はパソコンで日付が変わった瞬間に取れば割と予約できる感じ。普通に取ろうとすると土日の予約はちょっと難しいような状況でした。
もっとも、平日はもちろんですが土日も結構キャンセル待ちで乗れてしまうので、あんまりそれが障害になることはないと思います。
ただし、繁忙期になると状況が一変するそうなので(あくまで伝聞ですが)、混雑する時期は見極めて行ったほうがいいかもしれません。
四輪の免許はここでは取ったことがないのでよくわかりませんが、付近の道路はいわゆる都心の大通りが多いので、右左折のレーン選択で忙しくなる以外は走りやすそうです。時間帯によっては結構渋滞しますけどね。
ただ、そのぶん路上駐車の車も多いので、そういう意味では注意が要るかもしれません。
また、地味なポイントですが、検定を毎日実施してくれている、というのはありがたいです。時間さえ取れれば、いつみきわめをもらってもできる限り時間を空けずに試験を受けられるわけですから。
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