所持免許
○普通自動車AT限定(旧制度)
教習所の質が最悪だった以外は(後述)ものすごく楽でした。実際、一時間もオーバーすることなく取れましたし。教習所に通うのが嫌で半年くらいかかりましたけどね。
これはAT限定だったからというのも大きいと思います。
車幅感覚だけはATもMTも変わりませんが、初心者の難関であるところの坂道発進はまったく心配する必要はありませんし、これまた初心者の難関であるところの半クラッチやギアの選択、それに伴うエンストの心配をせずにハンドルとアクセル、安全確認だけに集中できるというのは、運転そのものに慣れない教習生にとっては非常に大きなアドバンテージになるでしょう。
もちろん、教習所で練習している間にある程度MTの運転にも慣れてしまうもので、そうなってしまうとさほど変わらなくなりますが、それでもやっぱり緊張する卒検などでギアやエンストの心配をすることなく基本操作だけに集中できるというのは、落ちる可能性を一気に減らしてくれるものです。
いまどきの車の場合、そもそもAT車しか設定のない車種も増えていますし、日本では90パーセント以上がAT車だそうですから、趣味や仕事上どうしてもMT車に乗る必要があるとかでない以上、AT限定でも十分だとは思います。AT限定のほうが教習時間も少ない上、必然的にそうなると料金も安くなるわけですから。
ただそれだけでなく、次の「限定解除」と組み合わせると、これはMT免許を取る上でも結構使える制度になります。
○AT限定解除審査
なんとなく、免許証に「普通車はAT車に限る」と書いてあるのが嫌だったのと、後々大型自動車の免許が欲しいなあと思っていたこともあり、ATの限定を解除することにしました。
このAT限定審査は意外と穴で、所内4時間の教習と、所内での卒業検定だけで解除できます。
もともと普通免許の場合、AT限定のほうがMT免許よりも時限数が少ないわけですから、結局総合で乗る時間はAT限定を取って解除するのと同じなんですが、ポイントは「所内だけの検定でAT限定が解除できる」というところ。
MT免許の場合、路上教習もMT車で行われるわけで、所内よりも難易度の高い教習や路上検定をMT車で受けなければならないわけですが、AT限定からの限定解除なら、一度もMT車で路上を走ることなくMT車の免許が手に入るわけです。
ということは、最初はAT限定で取って、ちょっと車の運転に慣れたところで限定解除すれば、通常のMT免許を一気に取るよりも難易度が下がるんですよ。もちろんその必要がなければAT限定のままでもいいわけですし。
ただ、教習所にもよりますが、料金は普通に免許を取るより取るよりちょっとかかります。ただまあ、それでも差額はそんなに大きくありませんから(もともとAT限定のほうが初期費用も安いですしね)、最初の免許で検定に落ちたり延長したりしたら結局とんとんですし、なによりリスクを大幅に減らすことができるのは大きいです。
まあ、こういう手段もあるよ、ということで。
○普通自動二輪
最初はマニュアルミッションの50ccバイクを買おうと思っていたものの、50ccは30キロ制限だの二段階右折だの色々と制約が多いし、その金で二輪免許取ったほうが後々使えるんじゃないかと思って、大学卒業間際に取った免許です。
最初はとにかくマニュアルミッションのバイクに乗るの自体がはじめてだったのである程度苦労はしたものの、さすがにストレート卒業とはいきませんでしたがそれでも延長は一時間程度で済みましたし、検定は一度も落ちることはありませんでしたし、なにより教習所内を走るだけでもなかなかに気持ちよかったです。
○大型自動車(旧制度)
マイクロバスが運転できると便利だろうなあ、と思ったのがきっかけで欲しくなったのがこの大型自動車の免許。現在は制度が変わり、「中型」という規格ができましたが、当時は「普通」の上は「大型」しかありませんでした。そのかわり、今の大型免許教習車よりも小さいトラック(たぶん今の中型自動車より一回り大きいくらいのサイズ)で教習を受けることができましたが、とりあえず改正前に取ったものなので、免許の上では30人乗り以上の大型バスもフルサイズの大型トラックも(法制上は)運転はできます。
最初はその大きさに戸惑いますが、それにさえ慣れてしまうと意外とどうにでもなるものです。むしろ、久しぶりに乗ったマニュアルミッションが問題で、AT限定解除の審査のときはまったく戸惑わなかった坂道発進にやたらと苦戦しました。普通車よりもトルクがあるからやりやすいはずなのに。
あともうひとつ苦手だったのが、細い道への左折。ホイールベースが長いので、縁石に寄せすぎるとリアタイヤが脱輪してしまうわけなんですが、この感覚だけはどうしても掴めず、最後の卒業検定もほんとに偶然うまくいったようなものです。実際路上に出ると、所内ほど狭い道なんてそんなにないですし、ある程度膨むこともできるので困ることはないんですが。
今は大型自動車を取ろうとすると、教習車がさらに大きくなっているのでさらに大変なんだろうなあという気がします(そもそもやってない教習所が多いかも)。そういう意味では改正前に取っておいたのは正解だったなあと。いやまあ、別に用途を考えれば中型でいいんですけどね。
○大型自動二輪
これさえ取れば、いちおう普通に乗る可能性のある、道路を走る乗り物にはすべて乗れるということもあり、いつかは取ろうと思っていたもの。別に大型バイクに乗りたくて仕方がなかったというわけではないのですが、大型二輪はやっぱりライダーの憧れではあるわけです。
2004年に一時停止違反で一度違反切符を切られてしまい、その途中の更新で青免許になってしまったのですが、5年後に取ればゴールドになるし、ということで、2009年頭の教習所が空いている時期に早速取ってきました。
教習所が狭かったのでちょっと苦労したり、一本橋に泣かされて初の「2時間延長」を経験したりしましたが(今までは最長で延長1時間だったので)、まあ、それだけ技術が要る免許だということなのでしょう。
とりあえず試験は合格したので、違反の日から5年経つのを待って免許センターに行き、無事「大自二」の文字が免許証に刻印されました。コレで「大型持ってるんだ」「バイク?」「いや、トラックの」という会話をしなくてもすみます。
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